「2 年 前」 | ノベルの森/アメブロ

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オリジナル小説、今はSF小説がメインです。今日からは「多次元文章世界」と題して、ノンフィクション(ショート・ショート含む)とエッセイを展開していきますのでどうぞ応援してください。


今日は突然ですが、散文詩を・・・



  「2年前」



落ちる涙 次々に  砂に吸い込まれ


すぐに見えなくなってしまう


すくい取れない 有り様は


去ってゆくあなたのこと

引き止める言葉持たない私の

心のもように よく似てる



でも、どうして この場所なの・・・


あなたと初めて 言葉を交わした

駅前の公園 ここでさよなら言うなんて



しかたがない 悪いのは私・・・


寂しかったからって 理由にならないよね


奇跡を信じて バレンタイン・デイ


時が私に味方してくれる そんな気がして

駅前の公園  ここであなたの笑顔待つ


私は強くなる 今度こそ・・・


あなたにもらった ブーツ抱きしめて

       
         


       
        マトリックスAより



☆それからの彼女は、毎晩 彼からプレゼントされたブーツを
気の済むまで抱きしめて・・・ベッドの脇に置いてから眠りにつくようになったのです。

外で履くのは毎年2月14日 その日あの駅前の公園で終電が行ってしまうまで
その時だけと決めて・・・そしてラストはハッピーエンド!
別れてから2年目のあの日、この次が終電という時、彼女は公園の前でただ待っていることに
耐え切れず、プラットホームまで行くことにしたのです。

階段を上がるときから彼女には自分の胸の鼓動しか聞こえていなかったと言いました。
連絡通路を渡り、階段を下り始めたと同時に彼女は上がってくる彼の姿を見つけた!

「心臓が飛び出しそうってあのことなのね。私は片手で胸を抑え、もう片方の手で手すりにつかまった。
立ち止まったのは、足が震えていたから。立っているのが精一杯だったの」


そういうことらしいです。



  
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