伝統の一戦、クラシコを分析していきたいと思います。バルセロナの監督は、エルネスト・バルベルデ。レアルマドリードはジエディーヌ・ジダンです。

先発は以下の通りです。

バルセロナ

   スアレス メッシ

イニエスタ     コウチーニョ

   ブスケツ ラキティッチ

アルバ          セルジ・ロベルト

    ウンティティ  ピケ

      テア・シュテーゲン

 

レアルマドリード

 

C・ロナウド  ベンゼマ  ベイル

 

 クロース  カゼミロ  モドリッチ

 

マルセロ ラモス  ヴァラン  ナチョ

         ナバス

 

バルセロナは、442、レアルは433でした。

 

レアルは序盤から縦への速い攻撃が目立ちました。しかし、個と組織の連動でバルセロナも負けてはいません。3分、メッシからスルーパスを受けたスアレスのシュートは惜しいチャンスでした。9分、ラキティッチからのスルーパスがメッシに通るもオフサイド。そんな中先制点は、9分にバルセロナが奪いました。レアルのお株を奪うカウンターアタックでした。ボール奪取すると右サイドのセルジ・ロベルトへ。クロスをスアレスが決めました。ここでのポイントは全速力でニアに入ってくるメッシでした。DFを釣り出し、見事にファーのスアレスがフリーになりました。

 

 そしてメッシは、コウチーニョに何かアドバイス。おそらく推測ですが右サイドでマルセロを守備に追わせるために、サイドで高い位置にいろという指示だったのではないでしょうか。その他にも、スモールフィールドで見ると、ジョルディ・アルバの右斜め下にいつもイニエスタが位置取っていました。このジョルディ・アルバのオーバーラップ+イニエスタのスルーパスが利いていて、ベイル、ナチョは守備に火達磨になっていました。逆に中盤では、ブスケツ、ラキティッチのコンビが機能せず、ブスケツの両脇をクロース、モドリッチに使われ、ベンゼマやC・ロナウドにスルーパスが何本も通っていました。まさに駆け引きの連続で、肉弾戦でした。

 

 そんな中、14分に怪我をしながらもC・ロナウドがゴールしました。左サイドで相手を引き付け、クロースへヒールパス、これをクロースがセンタリング、ベンゼマがヘッドで中へ折り返し、C・ロナウドが決めました。これはレアルがサッカーの原則である、サイドチェンジを有効に使い、相手を揺さぶる攻撃の効果だったように思えます。

 

 この後も、バルセロナのボランチは機能せず、26分モドリッチ、27分クロースからC・ロナウドへスルーパスが何本も通ります。しかし、惜しくもGKの好セーブにあいます。前半で気になったのはメッシのボールタッチが少ないこと、両GKの質が高いことでしょうか。

 

 また、驚いたことに前半終了間際、セルジ・ロベルトがマルセロに対して接触し、レッドカードを貰い、バルセロナは後半数的不利な状況を余儀なくされました。

 

 しかし、後半、レアルは数的有利なはずなのに、中々バルセロナのボールを奪えません。そんな中、個の力をいかんなく発揮したメッシにゴールを奪われます。DFはメッシの左をきっていましたが、物ともせず、左足でゴール。さすがの一言でした。この後もスアレスとメッシのコンビは光ります。

 

 後半はバルセロナは一人少ないのでシステムは、432へ、レアルは343へシフトチェンジしていきます。後半26分にはベイルがダイアゴナルランで中へ入ってきて、左足でコントロールシュート、これがゴールになり、一進一退が続きます。

 

 後半は、バルセロナのブスケツ、パウリーニョ、ラキティッチの3センターの中盤が守備時にはスライドし、攻撃参加も行い、運動量が抜群でした。そして、メッシもワンタッチでPA内に入る意識の高さがうかがえました。また、ラモスが前線へ上がり、パワープレーに移ると、メッシはサイドで守備に回り、クロスを上げさせないように配慮していました。

 

 結果試合はドロー、退場もあって残念なところもありましたが、すごく見どころの多い試合でした。