続きです。


Nowは、現代の図書館を舞台にしています。Pastと同じ山之倉女学院の図書館です。


メインキャストは、探偵の綾辻深月役の北原もも、その助手・東野りさ役の平山遊季、演劇部の伊坂しをん役の吉田姫杷、新聞部の村上詠美役の石山咲良。


物語は深月がりさを図書館に呼び出したところから始まります。

深月が待つ図書館に駆け込んでくるりさ。

深月は靴下に跳ねた泥から遅れてきた理由を推理して的中させます。

そして、まもなくイギリスに転校する自分が在校中に解決した事件が98件で、あと2件で100件になり、その偉業を達成したいと話します。

また、自分がいなくなった後をりさに継いでもらいたいとも話します。自分は頭もよくないし何の取り柄もないと言って受けようとしないりさに対し、深月はテーブルの上の花を指し示して花の名前を問います。すると、りさは花の名がアネモネであることや原産地、開花時期等をすらすらと答えます。りさは花屋の娘だからと謙遜しますが、深月は取り柄があると言います。

そうこうしているうちに、二人の生徒が図書館を訪れます。二人とも深月に呼び出されたようです。

一人は演劇部2年の伊坂しをん。もう一人は新聞部2年の村上詠美。

なぜ呼ばれたのか問いただす二人に、「犯人はこの中にいます」と答える深月。

深月は、まずしをんを呼び出した理由となる事件について話し出し、詠美には座って待ってもらうよう指示します。

一つめの事件は、『演劇部部費盗難事件』。

演劇部が河原で発声練習をしている間に施錠された部室から部費が盗難されたというもの。

その時間には演劇部OGの舞台を観に行っていたと主張するしをんだが、恒例の舞台後のOGとの面会をしていないのでアリバイにならないと断じる深月。また、犯行の動機として配役を巡って演劇部部長と衝突して役を降ろされたことも指摘します。

次に二つめの事件。

品行方正・容姿端麗な生徒会長と副会長が実は裏では気に入らない生徒を退学に追い込んでいたという黒い噂が何者かに流されました。

新聞部の詠美はその疑惑を追求するため、生徒会長・副会長を生徒会室から連れ出して取材していましたが、それは部費が盗まれたのと同じ時間帯で生徒会室と演劇部部室は隣同士でした。

昔の生徒会長が書いた小説『図書館物語』の貸出カードに伊坂しをんと村上詠美の名前があったことから、深月は図書館物語を通じて意気投合した二人が共謀し、床に穴を開けて床下を通る図書館物語のワンシーンからヒントを得て、詠美が生徒会長らを連れ出している間にしをんが生徒会室から床下を通って演劇部部室に侵入し、部費を盗んで演劇の大会に出られなくしたと推理しました。

否認する二人に、深月はこれから校長に報告しに行く、しをんは退学になるだろうと冷たく言い放ちます。しをんは無実を主張して追いすがりますが、深月は聞く耳を持ちません。

窮した二人はりさに助けを求めます。

深月はりさは無駄なことが嫌いでわざわざ自分に逆らって厄介なことに首を突っ込まないし、自分に自信がないと牽制しますが、しおんと詠美は図書館物語の「叩けよさらば開かれん」を引用し、協力を呼びかけます。

りさは深月の推理に疑問を呈し、自らの推理を主張。

床下がクモの巣だらけだったとする深月に、しをんが通った後に確認したならクモの巣はなくなっているのではないか、自分が通ったからクモの巣だらけと知っていたのでは?と推理の矛盾を突き、受付で名前を言ったしをんのアリバイを主張します。

一方で深月にはアリバイがないことを確認し、事件解決100件達成のために二人を陥れて2件の事件をつくりだす動機があると喝破。

追いつめられた深月は突然笑いだします。

しをんと詠美からは拍手。

とまどうりさ。

この一連のやりとりがりさが深月の後継者に相応しいかをはかる試験であったことが明かされます(部費盗難事件も生徒会の黒い噂の流布もウソの事件)。

そしてその結果は「及第点」と告げる深月。

また、実際自分は2件の依頼を受けており、それは「りさが自分の後継者に相応しいか試験をしてほしい」、「合格した場合は後継者にしてほしい」というものだと言います。さらに、依頼人については「私が私に依頼した」と答えます。

自分には無理だと拒むりさでしたが、図書館物語の「叩けよさらば開かれん」の言葉と白いアネモネの花言葉(「真実」と「期待」)で背中を押され、ついに深月に手を差し出して言います。

「100件目の依頼解決おめでとうございます」




Nowはこんな感じの話でした。

う〜ん…もっとコンパクトにまとめたかったんですが…だらだらと長くなってしまいました。

思い出しながら書いたので、記憶違いや抜け落ち等多数あるでしょうが、だいたいこんな感じかと。



Nowについては、それぞれよかったんですが、なんといっても平山遊季ちゃんの演技がすばらしかったですね。

終始おちゃらけてたり自分に自信がなかったりやや浮世離れした態度をとりがちな深月をフォローする苦労人だったり、独特の観察眼を持っていたり。

トリックの仲間由紀恵を彷彿とさせる演技でした(というといいすぎですかね?)

とてもすばらしかったです。

北原ももちゃんは膨大なあの台詞量をがんばりましたね。独特の口調・言い回しで見事に役作りができていたと思います。ちょっと惜しかったのは、やや噛みがちだったこととちょっと早口で聞き取りづらいところがあったこと。

吉田姫杷ちゃんは一人称が「僕」でぶっきらぼうだったのが、深月に犯人だと決めつけられて通報されそうになったときにしおらしくなる落差が上手かったですね。

あと、姫杷ちゃんはスラックス姿だったら『1999年の夏休み』ですね…

最後に石山咲良ちゃん。台詞は少ないですが、部費盗難事件の深月としをんのやりとりの間、椅子に座って手持ち無沙汰で暇そうにしてた様子が、地味ですが彼女なりに考えて演技してたんではないかと思います。台詞をしゃべるだけでなく、しゃべらずにその場にいるのにも演技が必要で、それが出来てないとその場面で浮いてしまいますよね。少なめな台詞もしっかり演技できてました。しをんをかばって鋭く深月と対立するところとかよかったです。咲良ちゃん、がんばってたと思います。

また、彼女は立っていても座っていても絵になりますね。立てば芍薬座れば牡丹。本当に素敵でした🥰

咲良ちゃんの演技が観られて幸せでした。

20日に膝を怪我したようで痣が痛そうでした。早くきれいに治りますように🍀


ひとつ違和感があったのは、りさとしをん・詠美は初対面なのに最後の方で二人が「 りさ」と呼んでいたこと。会ってそんなに経ってないですよね…🤔

まぁ些細なことですが。



あと、劇中歌は「This is 運命」と「君の登場」でした。

ステージでパフォーマンスする咲良ちゃんの輝きが半端ない✨✨

歌唱力も着実に上がってきてますね





続く