稲荷の神は飯成の神といふ事で、宇迦之御魂神である。即ちこの神は、豊受神で、五穀の生育を司り、万民の食物の源を養ふ神様であるから、又の名を御膳津神といふのである。とりも直さず、豊受神は造化の第三位の神から遣わされた物質世界の神なのである。天照大神は造化の第二位の神から遣された理想世界の統治の神である。豊受神は物質世界の住民に食物を恵みて、そして天照大神の神業を助くるのである。さればこそ、この二柱の姫神は内外両宮に祭られて、万民の信仰の中心となって居る。
日本の創世記によれば、天御中主神はエホバであるが、其神徳は隠れて見えない。樹木に譬ふれば、地中に隠れたる根の如きものである。この根はやがて地上に顕現して、第二位第三位の神と成った。第二位の神は即ち幹である、枝であるから、高皇産霊神の事を高木の神と謂ひ、又カムロギの命といふ。次に第三位の神は花である、実であるから、神皇産霊神の事を又カムロミの命といふ。又産霊といふことは、即ちムスブの義である。第二位の神は理想を結んで、之を天照大神に委ね、第三位の神は物質を結んで、之を豊受大神に托したのである。
『『出口王仁三郎全集』第1巻,高木鉄男,昭和9.国立国会図書館デジタルコレクションhttps://dl.ndl.go.jp/pid/1138033』
