天之御中主の大神は、一霊即ち直日霊と、四魂即ち荒魂、和魂、奇魂、幸魂を以て真心を造り、之を所在活物に賦与し給ひ、国祖大国常立尊は剛、柔、流の三大元素と、動、静、解、凝、引、弛、合、分の八大元力を以て万有に与へ給ふのである。故に例へば杢兵衛の肉体を守って居るものは、杢兵衛に体内に賦与されたる一霊四魂そのものである。是が所謂本守護神と云ふものである。又杢兵衛の体内の霊魂を保ち留めて、其霊性を完全に発揮せしむるのは杢兵衛の肉体である。故に杢兵衛の肉体なるものは、杢兵衛に宿る霊魂に対しての守護神である。霊魂即ち真心が肉体を守護すれば、霊主体従、尊心卑体となりて善の本となり、肉体が勝って霊魂を守護すれば、体主霊従、尊体卑心となりて悪の初めを為すのである。要するに善良なる守護神も悪逆なる守護神も、只、霊主と体主との差異より生ずるので、決して他方(外部)に特殊の守護神なるものが有って、杢兵衛の霊なり体なりを守護するものではないのである事は、万古不易の大真理である。自己天賦の真霊魂を守護神と霊学上から称へるのである。是が大本で謂ふ所の本守護神である。
『出口王仁三郎全集』第5巻,高木鉄男,昭和10. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1138144