ほしい。作りたい。
愛用している溜めスキルといえば『解放祭パランティア』で入手できる剣技【疾風】だが、あれは通常使用(1段階)以外はすべて全体攻撃になる仕様だ。
それは表現として最高に上手いが、システム面での制限を受けてもいる。
召喚獣カードは攻撃対象を手動で選べない。ゆえに「全体攻撃にするしかない」。
いや、特定の敵にのみダメージを与えるギミックを組むことはできる。たとえばまず特定の敵に召喚獣カードを付与し、発動によってクーポン【ターゲット】を与える。
次ラウンドに攻撃スキルを使用。その内部に「フィールドに存在する【ターゲット】持ちを選出してダメージを与える」ギミックを内蔵しておく・・・というふうに再現できないこともない。そのような挙動テストスキルを作って試したことがある。
しかし煩わしい。スキルにスピード感が無く、挙動がもっさりしている印象を受ける。
斧や戦鎚、大剣などであればそういった「もっさり感」が表現として良いのかもしれないが、槍はスピード感や鋭さの表現ができていないと嫌だ。
では、対単体の槍系溜めスキルは作れないのか?
いや、案はある。しかしどうしても命中率を必中にせざるをえない。
スキル使用で溜めるのではなく、専用アイテム使用で溜める。そしてスキル使用時に溜めた力を開放し、スキルを強化する。そういう挙動になる。
具体的には、貫通力の強化だ。
通常効果としてダメージモーションを設定し、溜めていれば内部に「防御力マイナス効果がある召喚獣カード」を「使用カードの効果目標」に付与すればよい。
溜めの段階に応じて「-30%」を付与、「-50%」を付与、「-80%」を付与・・・というふうにすれば、溜めによって貫通力を強化するという表現が可能だ。
1.しかし防御ペナルティの付与は絶対成功にしないと溜めの意味が無い。
2.そして攻撃が外れたら防御ペナルティが残ってしまうので、必中にせざるをえない。
また対象の召喚獣枠がいっぱいの場合は溜め効果が無効化される。それを想定し、スキルの解説に「防御の気功や守護精霊で身を守る相手には通用しないことがある」と書いておけばバッチリだ。
またそのような硬い相手には、防御ペナルティ付与よりも、行動力強化のほうがよりダメージを通しやすい。それを見越して、そういった相手への対策として「溜めることで行動力がUPする」というシンプルな低~中レベルスキルを作っても良い。そうすれば同シリーズのスキルを増やせる。
雷双剣は「頻繁に繰り返されるマナ消失と発生は召喚獣や気功の類を著しく消耗させるため、使い手はそういった類の恩恵を受け難くなってしまう」という表現を作中に入れるのを忘れていた。
自作スキルはまず、自分が求める性能のものを作る。そしてシステム面と雰囲気面での整合性を可能な限り徹底的に詰める。シリーズなら、画像の統一性にもこだわる。キーコードの種類と配置も熟考する。