3月17日 | まなちゃんを救う会

3月17日

 3月17日 いつも私たち家族を温かく励ましてくださり、本当にありがとうございます。なかなか更新ができず、皆様にはご心配をおかけしましたが、愛も私たち両親も毎日元気に過ごしております。

 今日は二か月に一度の定期検診がありました。前回の受診の際に、今日の検査では通常の心電図、心エコーの検査の他に、レントゲンと採血をすると予告されていたため、愛は先週から今日の診察をとても気にしていました。毎日「チックンがんばるからね、もうお姉ちゃんだからね」と両親に向かって話すので、採血がよほど嫌なのだろうなと思っていましたが、今日になってやはり怖くなったのか心エコーの時から泣き出してしまい、それをなだめて、気持ちを落ち着かせながら検査を進めていくのが大変でした。薬も用意して渡せば自分で飲めるようになり、大好きなお菓子も(心臓の負担になるため)食べすぎないように自分で我慢するようになり、このところ急激に成長し、自身の病気と少しずつ向き合えるようになってきた愛でも、やはり検査となると相当に覚悟が必要なのかもしれません。

 検査の結果は、心臓の動きが若干ですが二か月前よりもよくなっているということでした。レントゲンによる心胸郭比は52パーセントにまで下がり、正常値が50パーセント前後と言われていることから考えると、心臓の大きさとしてはほぼ正常までに回復したと言えます。心エコーで見る心臓の動きも、FS(二次元的に見た心臓の収縮率)は30.5パーセントにまで回復してきました。これも正常値が35パーセント前後と言われているので、主治医の先生の判断では、正常の下限位と考えていいでしょうとのことでした。また、おおよそ一年ぶりに調べた採血によるBNP(心機能の低下とともに発生するホルモンで、心不全の重症度を探る手掛かりとなる)検査では、22.8pg/mlとこれもまた正常値に限りなく近い結果でした。愛の心不全が進んだ一番ひどい状態の時には1600~2000pg/mlという結果だったことを思い返すと、今回の結果は親としては予想もできない、夢のように良い結果で、それを知らされた時には本当に嬉しく、また、愛の心臓の状態が今のところ安定しているのだと安心することができました。

 ただ、左心室周辺の心筋の動きが部分的に悪く、心臓全体の動きには大きなねじれが残っているのは相変わらずでした。また、左心室内壁に原因不明の肉柱(もしくは筋肉)ができていることも分かり、これが不整脈などの悪い作用を起こす可能性があるかもしれないとのことで、今後も継続的に観察していく必要があると言われました。当たり前のことかもしれませんが、愛の心臓はやはりベストの状態ということはできないようです。

 毎日元気いっぱいに遊び、他の三歳児と同じように泣いたり笑ったりしている愛を見ていると、その心臓が健康な人よりも弱いことなど忘れてしまいそうになるのですが、こうして定期的に診察や検査を受ける度に、改めて親として、愛の「今」を維持していくことを考えなければいけないのだと思います。おかげさまで愛は昨秋、無事に七五三のお祝いをすることができ、この四月には幼稚園に通うことができるまでになりました。これから先、成長するに伴って、愛には我慢しなければならないことや、乗り越えなければならないことが数多く出てくることと思いますが、たとえ辛いことであっても、生きていなければ感じることができないのですから、どんな時でも家族揃って過ごせる毎日に感謝しながら、前を向いて生きていきたいと思っています。そして、愛の笑顔が失われることが無いよう、親として体調管理に気をつけて日々を過ごしていこうと思います。

 自宅そばの桜は、今にも咲きだしそうなほど、大きくつぼみをふくらませています。そして一年で一番美しい季節を、私たちはまた、家族揃って迎えることができます。私たちは本当に幸せな家族です。この喜びを与えてくださった皆様に、改めて心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。これからも私たちを温かく見守ってくださいますよう、よろしくお願いいたします。

                              光一・玲子