食べられるようになってきました
3月15日 皆様、いつも私たち家族に、温かい励ましの言葉をくださり、本当にありがとうございます。
愛は二月末頃から、少しずつ自分で食べることが上手になってきました。これまではお味噌汁しか自分で食べることはできなかったのですが、軟らかいご飯や短く切った素麺、豆腐など、スプーンで上手にすくえるようになると、食べられるものの種類も増えてきました。自分で食べられる嬉しさからか、食べる量も格段に増えてきました。ここ数週間での愛の食べる姿勢の変化には、親も驚いています。今は一日に素麺を一束と豆腐を半丁くらいは軽く食べてしまいます。目標としている一日の摂取カロリーにはまだ届かないまでも、栄養チューブに頼らずに口から「食べてお腹一杯」という感覚を味わえるようになったことは、リハビリを進めていく上で大きな進歩だと思います。実際、今週はリハビリがありましたが、そこでは愛の食べ方が上手になったことを、先生に褒めていただき、この調子で食べられるのならば、フィーディングの量を減らしてもいいと言われました。Gチューブを付けて半年になりますが、これまで一度もフィーディングの量を減らしてきたことはありませんでしたので、そのように言われたことはとても嬉しく、また、愛が食べる練習をあきらめずによく続けてくれたと、感謝の気持ちでいっぱいになりました。今は何よりも素麺が好きで、素麺が食べられないと癇癪を起こしてしまうような愛ですが、これから更にいろいろなものを食べられるようになってくれることを期待して、両親も頑張ってリハビリを続けていこうと思っています。
今週は定期外来診察もありました。リハビリの成果が出てきていることを、主治医の先生もとても喜んでくださいました。そして、お腹が空く感覚があること、実際に口から食べられるようになってきているということは、心臓の方も調子がいいのでしょうと仰っていました。食べられるようになってきてからの愛は、これまで以上におしっこの量が増えてきましたが、食べる量、飲む量が増えても、これまでのように体が浮腫まないということは、体の循環が確実によくなっている証拠だということです。そんなこともあり、今回の診察の結果、利尿剤の服用量をこれまでの半分に減らすことになりました。薬が減るということもまた、親にとってはとても嬉しいことです。この調子で、少しずつでも愛の心機能が回復していってくれることを願うばかりです。
今週に入って、愛は「あんよ」という言葉を覚えました。今は一日中「あんよ、あんよ!」と叫んでは、親の両手に手を添えて、家の中を所狭しと歩き回っています。自分で歩くことはまだできませんが、人につかまりながらも、とにかく歩けることが嬉しくてたまらない様子です。自分で歩けるようになる日も、そう遠くないのかもしれません。
先日、近所で偶然小学校低学年の女の子とすれ違った時、「愛が小学校に入学する時には・・・」と思いを馳せる自分がありました。私たちはこれまで明日のことを考えることはあっても、何年も先のことを考えることはありませんでした。日々成長していく愛の姿に、私たちは未来への大きな可能性を感じ始めています。もちろん、皆様の大きく温かな支えがあったからこそ、私たちは「今日」を家族揃って生きることができるのであり、また、その「今日」という日の積み重ねがあるからこそ拓けていく未来なので、これからも一日一日を大切に、愛の体調管理に努めながら生活していきたいと思います。いつの日にか、愛が元気になったという嬉しい報告ができるようになるまで頑張っていきますので、今後もこれまで同様、私たち家族を見守り、励ましてくださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
光一・玲子