退院後二週間
7月31日
皆様、いつも私たち家族を温かく見守り、励ましてくださり、本当にありがとうございます。
早いもので、愛が退院してきてから、今日で二週間になります。私たちと愛の一日は、とてもめまぐるしいものですが、最近ようやくペースがつかめてきました。とはいっても、一日に5回の投薬に加え、フィーディングチューブやIVカテーテルラインの管理、フィジカルセラピー、日によっては外来受診や検査も入ってきますので、時計を見ながらばたばたしているうちに、一日が終わってしまう感じです。
特に、カテーテルから常時入れているミルリノンという薬は、今の愛にとって決して切らすことができないものなのですが、その薬のパックは66時間で切れてしまうため、切れる頃合いを見計らって、私たちが新しいパックと交換しなければなりません。看護師さんにやり方を教わり、さらにやり方をメモに書いてもらって、二人で一生懸命取り組んでいますが、愛の命綱になっている薬だと思うと、交換のたびに緊張してしまい、未だに手際よくこなすことはできません。フィーディングやメディケイションのポンプのアラームが鳴る度に、愛に何かあったら・・・と、びくびくしてしまう私たちです。
看護に早く慣れないと・・・と思う反面、そんなに長い間、この薬のお世話にはなりたくないのだけどなあと思い、愛の心臓がよくならないかと、気持ちばかりが焦ってしまう私たちです。でも、当の本人は、たくさんの豆腐を嬉しそうに食べて、たくさん遊んで、たくさん寝て、私たちの心配や苦労などどこ吹く風といった感じで、毎日機嫌よく過ごしています。
心機能の回復は、思うようには目に見えた結果や数字になって表れてこないのですが、今まで半年もの間、全く増えることの無かった愛の体重が、少しずつ増えてきていることに期待を寄せ、時間はかかっても必ず心機能は回復するものと信じて、私たちも愛の看護に当たっています。
それでも、時折「このままよくならなかったら・・・」と挫けそうになることもあります。でも、そんな時は、「愛の心臓は11ヶ月もの間、肥大したままだったのだから、そんなに早くよくならなくても当たり前」と、自分に言い聞かせるようにしています。何より、一月に余命半年と言われた愛が、今こうして、私たちと一緒に今を生きることができているのですから、愛の治療に力を尽くしてくださるロマリンダの医療スタッフや、私たちを支えてくださる皆様、そして愛の身体の中で、弱いなりにも頑張ってくれている心臓に感謝しつつ、前を向いて生きていこうと思っています。
私たちは今、「生きている」という喜びを、毎日噛みしめるようにして生活しています。この幸せを与えてくださった皆様に感謝しています。まだまだ私たちと病気との闘いは続きますが、これからもご支援くださいますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
玲子