プンプンプンプン Yahoo!ニュース(Newsweek)2018/02/20

 

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180220-00010005-newsweek-int

 

 

中国の動物園で「自分の尻尾を噛みちぎった」ライオン

 
 

傷ついた姿に非難殺到

中国の動物園で飼育されている動物の痛ましい姿が、また確認された。

問題となったのは、山西省の太原市にある太原動物園のオスライオン。春節休みで動物園を訪れた観光客らが、ライオンの異変に気付いた。1頭のライオンには、あるはずの尻尾がない。尻尾の下半分ほどがちぎれた状態で、傷口からは血が滲んでいた。

 

 

この姿を捉えた映像は、すぐさま中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」で拡散された。尻尾のないライオンを見たユーザーから「なんでこんなことに?」という声が上がり、動物園側は説明を求められた。

英デイリーメールが伝えるところによると、ライオンは尻尾を水飲み場に突っ込んだまま寝てしまい、その水飲み場が凍ってしまったため尻尾を抜け出せなくなった。そこでライオンは凍って傷ついた部分を自分で噛みちぎったのだと動物園側は説明している。

それでも、ライオンが尻尾に血を滲ませたまま歩き回っているのはおかしい。動物園の従業員は、怪我したライオンを発見した後に薬で治療したと言うが、実際のところは分らない。

さらにライオンが見るからに痩せていることから、栄養失調が疑われた。動物園を訪れた観光客らは、ライオンが虐待されているとして非難しているが、動物園側はこれに何もコメントしていない。ウェイボーには、狭い囲いの中を歩き回る2頭のライオンが「落ち込んでいるように見える」と悲しむ書き込みが目立った。

 

 

中国の動物福祉はどうなっている

中国の動物園にまつわる問題は度々報じられているが、驚きを隠せないものが多い。2017年6月には、上海郊外のサファリパーク「淹城野生動物世界」で生きたロバがトラに餌として与えられているという衝撃的なニュースが伝えられた。

香港英字紙サウスチャイナ・モーニングポストによると、餌にされたロバは死ぬまでに30分苦しんだとされる。

なかでも有名なのは、広州市にあるショッピングモール「グランドビューモール」(正佳広場)の水族館「極地海洋世界」で飼われている「世界一かわいそう」なシロクマの「ピザ」だ。

2016年に動物愛護団体「アニマルアジア」が公開した映像がきっかけとなり、悲惨な飼育実態が明らかになった。日の当たらない狭い室内で一日中、観光客が向けるカメラのフラッシュに晒される。

こんな生活で狂わないはずはない。ピザは異常行動が見られ、精神状態を危惧する声が専門家から上がったが、極地海洋世界はニューヨーク・タイムズ紙に「ピザはとても健康だ」と語った。しかし、お世辞にもピザが幸せそうとは思えない。一刻も早く、中国の動物園に動物福祉の規範が浸透することを願わずにはいられない。

 

ニューズウィーク日本版ウェブ編集部