◇月森紀子さん

 気鋭のマクロビオティック(玄米菜食)料理の研究家として全国に名が知られ、著書も7冊を数える。経営者とイベントで知り合い、4月からJR大田市駅前の「アンテナカフェ・ハレの日」のシェフとして料理の腕をふるっている。

 石見町(現・邑南町)の兼業農家に生まれ、両親が作る新鮮な大根、サツマイモ、カボチャ、白菜などに親 しんできた。「今でも実家に帰るたび、古里の野菜が最高のごちそうだと実感します」。高校卒業後、東京の日本料理店やカフェなどで勤務したが、自身のアレ ルギー体質から、食と健康に大きな関心を持った。マクロビオティックをはじめとする「菜食」を実践するうち体調は驚くほど回復したが、一方で、野菜そのも のの魅力を再認識した。肉や魚の脇役ではなく、野菜本来のおいしさで体も心も満足する料理を追求する。

 「野菜は採れる場所や時期、食べる場所や時期によって、それぞれ違った味わいがあります」。同じ食材を 使いながら季節や天候によって、ソテー、天ぷら、あんかけなど違った料理に組み立てる。「お客様はもちろん、素材の野菜そのものが“満足”するよう、最高 のコンディションを引き出すよう努めています」と言う。

 カフェだけでなく、料理教室での指導、実家にある工房での菓子づくりなど、県内での活動を本格化した。「野菜のおいしさを、常に新鮮なサプライズとして提供していきたいですね」と笑った。【鈴木健太郎】

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 ■人物略歴

 1973年旧石見町生まれ。島根、東京、長野の3カ所を拠点に、料理教室での指導や執筆活動を続けている。主な著書に「玄米ごはん」「月森紀子のナチュラルスイーツ」(共に講談社)など。

毎日新聞 2012年05月13日 地方版
http://mainichi.jp/area/shimane/news/20120513ddlk32070397000c.html