「99%」--。

 その数字にあぜんとした。

 10年度に県内保健所が引き取った捨て猫は1785匹。その99%に当たる1764匹は引き取り手がなく、殺処分された。犬を合わせると、処分数は年間3560匹になる。

 実は、捨て猫を引き取って1年になる。名前は「ゆき」。生後間もなく鹿児島市内の公園に捨てられ、鹿児島中央署に届けられた。

 昨年5月、仕事で同署を訪れると、片隅に置かれた箱から元気な鳴き声が聞こえてきた。

 「飼ってみたら」。当直主任が笑顔でこう言った。

 片手に乗るほど小さく、体重300グラムだった子猫は1年で10倍に。甘えて膝に乗ってくる仕草が愛らしい。

 殺処分率が99%なのだから、私とゆきの出会いは、わずか「1%」の幸運と思えて仕方がない。

 でも、ゆきを見ていると、なんだか複雑な気分になってくる。

 人間の都合で、多くの動物が命を絶たれている。こんな現実があるのだから。【垂水友里香】


毎日新聞 2012年05月10日 地方版
http://mainichi.jp/area/kagoshima/news/20120510ddlk46070594000c.html