リアル異世界RPG〜選ばなかった物語で最強になりたい!

リアル異世界RPG〜選ばなかった物語で最強になりたい!

初めまして、Jです。素人のAI アニメーションのクリエーターです…
日々の出来事、過去の経験をAI アニメーションを通じて、みなさんのこれからの人生に少しでも、共感、生きるヒントになればと、少しずつ頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします。

もう一つの選択肢をクリックしてみる。

 

か…間違いなく答えはノー

けど、戻りたかったら戻れるんだよな。約76%の確率で不正解の僕の今までの選択人生。

どちらを選んでもほぼ不正解。

いや、そもそも誰が不正解の人生って決めたんだ? 勝手に自分で決めてるだけじゃないのか⁈人生の基準なんてあるのか? 人に迷惑をかけない。そして親から与えられた人生を生きる。

ただ生きるだけじゃなく楽しくだ!

 

それで良い。きっと…

 

「はい」

 

 

 

 彼女は、微笑みながら、僕にむかって頷いた。まるでそれが正解だよと言うふうに何度も何度も頷いた…

 

「かしこまりました。私が責任をもってあなたを案内します。それではルールを説明するので、よくお聞きください」

 

 

 

 

「唐突過ぎましたね。ごめんなさい。

つまり、人は人生一度きりですよね。これは紛れもない事実です。ただ、

生きていく中で何度かは自分の人生を振り返ったことがあると思います。

例えば…」

 

彼女は一度、天井を見上げ深呼吸をし話す順番を頭の中で整理している感じに見えた。1から10まで慎重に。

 

「あの時、大学に行っていたらとか、

好きな人に告白していたらとか、

バイクじゃなく車の免許を取っていたらとか…小学6年生の時、引っ越ししていなかったらとか。

結局は、どの選択も間違ってはいないし、きっとその時の環境、時間、お金の事情もありますよね」

 

僕は、静かに彼女の淡々とした話しを聞くしかなかったし、彼女の話が終われば次こそはエレベーターで下に降りて家に帰ろう。

 

彼女にはわるいが、僕は話を聞き流しながらエレベーターの↓ボタンを見つめていた。

 

「長々と話してしまいました。私があなたに伝えたいことは、それは、過去に戻り、自分が選ばなかった選択肢を選ぶ人生を体験してみませんか?

と言うことです。もちろん体験版なので

戻りたい時にいつでもこの場所に帰ってこれます。どうですか…?」

 

彼女の唾を飲み込む音が聞こえた。

 

 

そして僕の返事は、

はい/いいえ

の二択… 彼女の話は聞き流していたはずなのに、最後に引っかかったと言うか、引き込まれてしまったと言うか…

予想もしていなかった問いに僕は質問すら思い浮かばなかった。

二択…僕は決断しなければいけない。そんな状況に立たされていた。

 

もう一つの選択肢をクリックしてみる。

 

ずっと引っ掛かっていたんだよな、この言葉。

待っていた?!

僕を?!

なぜ?!

 

まあ、きっと彼女の言い間違いなんだろう。

とにかくここから出よう。

色々やることはあるが、もう少し体調を整えなくてはならない。

なんせまた、地獄の勤務が僕を待っているだろうし…

 

彼女は、僕がもうこの場から離れたがっているのを察したのか、慌てて何か大事なことを伝えるような目で僕を引き止めようとした。

 

「えーっと、色々ありましたね。ほんとによくここまで頑張ったと思います」

 

少しの沈黙。

古い蛇口の水が一滴、滴り落ちるぐらいの時間。

 

 

そして、一滴の涙が僕の頬をつたった…なんでだろう?

 

ずっと僕はその言葉を欲していた?

その言葉が本意では無くても、僕のことを何一つ知らなくても、なんだろうこの解放されたような感覚。

こんなに重みのない言葉なのに。

 

しかし、僕は、何もなかったかのように涙を服の袖で拭った。

 

「ありがとうございます。で、何か僕に?」

 

彼女は、僕が話を聞く意思を確信したのか、一度頷き話し始めた。

 

「もう一つの選択肢をクリックしてみますか? 過去に戻って」

 

 

 

 

現在のステータスを見ておくか。

 

 

第49階層のホワイトドラゴンを倒したにも関わらず、スキルが増えてないな...属性、勲章的なのも無し。

HPとMPは入院したお陰でかなり回復したようだ。

 

 

退院当日の朝、9時30分。

病室の荷物を整理し、退院手続きを済ませた。

あとは退室時間を待つだけ。

僕は窓際に立ち、しばらく外の景色を眺めていた。

人が右から現れ、左へ消えていく。

人が左から現れ、右へ流れていく。

車が走り、信号が変わる。

いつもと変わらない、街の日常。

それを眺めながら、複雑な気持ちになっていた。

ここを離れられることへの安堵。

そして――

再び、あの暴力的な日常へ戻らなければならないという不安。

病院にいる間は、嫌でも外の世界から切り離されていた。

仕事のことも。

生活のことも。

これからのことも。

一度、全部を忘れることができた。

でも、もう終わりだ。

体力が回復した今だからこそ、

一刻も早く、この場所を離れなければならない。

そう思った。

いや――

思わなければならない。

強制的にでも。


担当医がやって来た。

退院後の薬について説明を受ける。

「ありがとうございました」

お礼を言い、頭を下げる。

そして病室を出た。

向かう先は――エレベーター。

廊下を歩きながら、ふと思った。

恐らく、ここに搬送されたときも、このエレベーターを使ったのだろう。

でも……

まったく記憶がない。

あのときは意識がなかったのだから、当然か。

エレベーターの前に立つ。

そして、下へ向かう「↓」のボタンに手を伸ばした。

 




その瞬間――

「……あの」

背後から声がした。

僕は振り返った。


そこに立っていたのは、

入院した初日に担当してくれた看護師さんだった。

「あ……」

思わず声が漏れた。

女性は、あの日と変わらない穏やかな表情で立っていた。

「退院ですね。おめでとうございます」

「ありがとうございます。お世話になりました」

僕は軽く頭を下げた。

その優しい口調を聞いた瞬間、入院した初日の記憶が蘇ってきた。

真っ白な部屋。

酸素。

点滴。

そして――

「お待ちしておりました」

あの言葉。

そういえば、あの時もこの人はそう言った。

……待っていた?

何を?

誰を?

そのときは、深く考える余裕などなかった。

僕は再び、エレベーターの「↓」ボタンに手を伸ばした。

すると――

看護師さんが、そっと僕の手を遮った。

「……?」

僕は彼女を見る。

看護師さんは何も言わない。

ただ、静かに僕を見つめている。

「どうしました?」

少し間を置いて、彼女が口を開いた。

「……もう、お帰りになるんですか?」

「え?」

「はい……退院なので」

自分でも変な答えだと思った。

すると看護師さんは、少しだけ微笑んだ。

「そうですか……」

「……?」

何かがおかしい。

この人は、いったい何を言おうとしているんだ?

僕は尋ねた。

「何か……僕に用事がありますか?」

看護師さんは、すぐには答えなかった。

そして、しばらくしてから――

「ひとつだけ、聞いてもいいですか?」

「……はい」

「あなたは……」

彼女はそこで言葉を止めた。

僕の目を見る。

そして、ゆっくりと続けた。

「本当に、下へ行くつもりですか?」

「…………」

意味が分からない。

下へ?

エレベーターで一階に降りるだけだ。

それ以外に何がある?

「……どういう意味ですか?」

そう尋ねた。

看護師さんは答えない。

ただ、僕の後ろにあるエレベーターを見た。

そして、再び僕を見る。

「……お待ちしておりました」

「……え?」

まただ。

その言葉。

入院した初日にも聞いた。

今も聞いた。

一体、何を待っている?

僕はエレベーターの「↓」ボタンを見る。

そして、看護師さんを見る。

彼女は、ただ静かに立っている。

 

僕の指は――

「↓」のボタンの前で止まったままだった。

……。

この先にあるのは、いつもの日常。

仕事。

生活。

悩み。

不安。

そして、また始まる49歳の現実。

一方で――

僕には、まだ分からない。

この看護師さんが何を知っているのか。

なぜ僕を待っていたのか。

そして――

「下へ行く」ということが、本当に正しい選択なのか。

エレベーターの前で、

僕は初めて――

ボタンを押すことができなかった。




 


 

 

 

……と、その時だった。

突然――

暗闇の中で、身体がゆっくりと持ち上げられていくような感覚に襲われた。

タワークレーンで吊り上げられているような、不思議な感覚。

時折、風にあおられるように身体が揺れる。

エレベーターが上昇するときの感覚とは、明らかに違う。

それでも――

何かが僕を、確実に、そして正確に運んでいる。

どこかへ。

どこか知らない場所へ。



そして――

第49階層。

真っ暗な闇の中。

次の瞬間、身体全体を押しつぶされそうな、とてつもない重力を感じた。

息が苦しい。

身体が動かない。

何かがいる。

いや……

何か、とてつもなく巨大なものが、僕の目の前に立ちはだかっている。

まさか……

ここでボス戦突入か?

49階層のボス。

その正体は――

ホワイトドラゴン!!

……。

………。

……いや、待て。

そもそも、戦えるのか?

HPはほぼゼロ。

MPなんて、とっくに枯れている。

武器もない。

防具もない。

そして何より――

戦う気力がない。

こんな状態でボス戦とか……

無理だろ。

 

薄明かりの中で、ゆっくりと目を開けた。

真っ白な壁。

窓から差し込む、まぶしい光。

鼻には酸素のチューブ。

腕には点滴。

……。

やっぱりな。

病院だ。

どうやら僕は、ホワイトドラゴンに打ちのめされたらしい。

そりゃそうだ。

あの状態で戦えるわけがない。

むしろ、よく戦おうと思ったな。

……いや、思ってないか。

そもそも、あの状況でボス戦ってありえないだろう。

負けるべくして負けた。

だから僕は、今ここにいる。

なるほどな。


ふと、窓際を見る。

そこには、人影があった。

窓から差し込む光が強くて、顔はよく見えない。

小柄で、少し丸みを帯びたシルエット。

おそらく女性。

看護師さん……だろう。

彼女は、ゆっくりとこちらを見た。

そして、穏やかな声で言った。

「おはようございます。お待ちしておりました」

……待っていた?

何のことだ?

僕がそう考えている間にも、彼女は続けた。

「一週間もすれば、体調は良くなりますよ」

一週間……。

僕はぼんやりと、その言葉を聞いていた。


三日後。

熱は少しずつ下がっていった。

呼吸も、ずいぶん楽になった。

身体も少しずつ動くようになってきた。

どうやら、全回復までもう少しらしい。

そして――

仲間たちが面会に来てくれた。

顔を見た瞬間、なんだか胸が熱くなった。

励ましの言葉をもらう。

たったそれだけなのに、不思議なくらい心が温かくなった。

一人で戦っているつもりでも、

本当は、ずっと誰かに支えてもらっていたんだな。

改めて、そう思った。


それにしても……

今までの階層で、一番苦戦した戦いだったんじゃないだろうか。

ここまで自分のHPを削られたのは、初めてかもしれない。

体力だけじゃない。

精神力まで、ほとんど残っていなかった。

49階層。

まさか、ここまで来てあんな強敵が待っているとは思わなかった。

でも――

いつまでも、ここに留まっているわけにはいかない。

体調が戻ったら、また進まなければならない。

次の階層へ。

嫌でも進むしかない。

もう、引き返すことなんてできない。

……いや。

今さら、引き返せるわけがないよな。

49歳。

ここまで来てしまったんだから。

だったら――

次の階層へ行くしかない。

第50階層へ。



 

 

 

 

 

 

 

是非YouTubeのアニメ版でもご覧ください。


現在、ダンジョン49階層に、一人で挑戦中。

……と言っても、異世界のダンジョンに潜っているわけじゃない。

49歳を、死に物狂いで生きている。

ただ、それだけの話だ。

特別なスキルがあるわけでもない。

何かの資格、免許があるわけでもない。

最近、異世界もののアニメにハマっているせいか、つい自分の人生まで「ダンジョン攻略」みたいに考えてしまう。

……まあ、笑ってやってほしい。

遥か彼方にいる「独身貴族」という存在には、今でも少し憧れている。

でも現実はというと……

ほぼ詰み。

これまで、たくさんの人に助けてもらった。

仕事でも、生活でも、人間関係でも。

いろいろな仲間に支えてもらいながら、なんとかここまで辿り着いた。

それでも、ふと思う。

毎回、気がつけばボス戦のときは一人だな……。

結局のところ、

肝心なとき。

人生を左右する決断をするとき。

最後に一歩を踏み出すとき。

その瞬間だけは、誰かに代わってもらうことができない。

最終的に自分の人生を決めるのは、自分自身。

そして、その選択の責任を負うのも、自分自身だ。

そう考えると、49階層というのも、あながち大げさな表現ではないのかもしれない。

 

去年は、心も身体もボロボロだった。

いろいろなことが起きた。

解決できないことも、山ほどあった。

結局、何も片付けられないまま年を越した。

「全部リセットして、最初からやり直せたらいいのに」

そんなことを考えたこともある。

タイムリープ。

人生のセーブポイントまで戻って、別の選択肢を選び直す。

……バカバカしい。

そんなこと、できるわけがない。

目の前にあるのは、ゲームでもアニメでもない。

現実だ。

今日も、次から次へと選択肢が現れる。

どちらを選んでも、それが正解なのかは分からない。

体感では……

約76%の確率で不正解。

いや、もしかしたらもっと高いかもしれない。

それでも、選ぶしかない。

 

今日も仕事を終えた。

フラフラになりながら、なんとか帰宅する。

もう何かをする気力も残っていない。

体が重い。

寒気がする。

そして、なんだか息苦しい。

「……疲れた」

それだけ呟いて、寝床に入った。

無気力感が、身体全体を覆っていく。

目を閉じる。

暗い。

何も考えたくない。

何もしたくない。

ただ、このまま眠ってしまいたい。

闇が、少しずつ広がっていく。

 

……そして。

ふと、思った。

もし、目が覚めたら異世界だったら?

「……アニメの見過ぎだな」

 けれど――

おかしい。

息が……できない。

酸素が足りない。

呼吸の仕方すら、忘れてしまったような感覚。

苦しい。

身体が動かない。

意識が、遠のいていく。

暗闇の中で、最後に浮かんだのは――

「もう一度だけ、やり直せたら……」

だった。

そして、僕の意識は途切れた…



 


 

49歳のリアルステータス

ファンタジーの世界では、冒険者は自分の能力を数値で確認できる。

異世界に転生した主人公なら、ここで「ステータスオープン!」となるところだ。
VIT(体力)
INT(知力)
LUK(運)

……など。

では、現実の49歳のJ(ジェイ)

の場合はどうなのか?

僕なりに考えてみた。

 

VIT:★★★☆☆
無理をすると翌日に響く。

INT:★★☆☆☆
経験値だけは、それなりに積んできた。

LUK:★★☆☆☆
……もう少し欲しい。

そして一番重要なのが――

EXP 経験値:★★★★☆☆☆☆☆☆

これは、49年間生きてきた分だけある。

ただし、アニメ、ゲームと違って人生の経験値は、レベルアップしてもステータス画面には表示されない。

だから、自分で気づくしかない。

「僕は、これまで何を経験してきたんだろう?」

それを確認するのも、今回の冒険の目的のひとつなのかもしれない。

 

さあ、ボチボチ出発しようか…