ずっと引っ掛かっていたんだよな、この言葉。
待っていた?!
僕を?!
なぜ?!
まあ、きっと彼女の言い間違いなんだろう。
とにかくここから出よう。
色々やることはあるが、もう少し体調を整えなくてはならない。
なんせまた、地獄の勤務が僕を待っているだろうし…
彼女は、僕がもうこの場から離れたがっているのを察したのか、慌てて何か大事なことを伝えるような目で僕を引き止めようとした。
「えーっと、色々ありましたね。ほんとによくここまで頑張ったと思います」
少しの沈黙。
古い蛇口の水が一滴、滴り落ちるぐらいの時間。
そして、一滴の涙が僕の頬をつたった…なんでだろう?
ずっと僕はその言葉を欲していた?
その言葉が本意では無くても、僕のことを何一つ知らなくても、なんだろうこの解放されたような感覚。
こんなに重みのない言葉なのに。
しかし、僕は、何もなかったかのように涙を服の袖で拭った。
「ありがとうございます。で、何か僕に?」
彼女は、僕が話を聞く意思を確信したのか、一度頷き話し始めた。
「もう一つの選択肢をクリックしてみますか? 過去に戻って」















