悩ましいドイツ語「行く」「来る」(kommenかgehenか?)問題 | オーストリアで暮らしてみたら

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同い年の夫と息子(12歳)の三人暮らし。
数年前にオーストリアへ移住しました。主婦の目線から日常で本当に使えるドイツ語と英語のフレーズをエピソードを交えながら綴っています。
TOEIC905点英検準一級(移住前)

こんにちは!

 

イキナリですが、問題です。

ドイツ語で「私は小学校に通っています」と言いたいときは、kommen(コメン 英語のcomeに相当)を使いますか?

それともgehen(ゲーヘ(エ)ン 英語のgoに相当)を使いますか?

 

↓下記の写真、左側の絵本は、ドイツ語圏の小学校の様子を細かく説明した絵本です。

右側のパンフレットは、子供が小学校に入学して割とすぐにもらって来た、交通安全のパンフレットです。

 

どちらも、「学校に通います」と言っている(ように思われる)のに、使われている動詞が違いますよね? 

どうしてかお分かりでしょうか? (回答は、少し下に解説しています。 ↓↓↓

 

その前に、少し脱線するのですが、皆様、英語を勉強し始めた時に、混乱されたことはありませんか? 

「come(カム)」と「go(ゴー)」の使い分け。

 

お母さんに「ご飯できたわよ~ 早くいらっしゃ~い」と呼ばれて、

 

「今行きま~す」と言う時に、えっと「行く」だから英語では「go(ゴー)」だよね?

 

貴方様:「I’m going! (アイム ゴーイング!!) 今行きま~す」

 

でも、実際は、「I'm coming!! (アイム カミング!!) 今行きま~す!!」が正解ですよね?

 
日本語をそのまま置き換えたらダメ!!
視点を考えて、視点へ向かっているときはcome、視点から離れて行く時はgo。
うーん、なんだか分かったような、分かっていないような。
 
使い続けて、モノにされた方もいる一方で、未だによく分からず使っているという方も多いのではと思うのです。 ←ホホホ、ワタシです。
 
そして、この概念、ドイツ語もほぼ同じと思われます。
 
お友達と鬼ごっこをして、鬼役の子は、「Ich komme! (イッヒ コ(ン)メ!) 行くよ!」と言うし、
日本からの荷物が届いて、オーストリアポストのお姉さんが呼び鈴を押して、「Post! (ポースト!)郵便ですよ!」と言われたときも、
「Ich komme! (イッヒ コ(ン)メ!) 今行きます!」
 
でも、ハテ?? この2通りの表現はどう考えたらいいの?
 
混乱してしまい、この前、ドイツ系アメリカ人の女友達ジュリアとお茶をしたときに、質問しました。
(彼女は、英語&ドイツ語のバイリンガルです。)
 
ワタシ:「ねえねえ、ジュリア、「息子は小学校に通っています」ってドイツ語で言いたいときは、gehen(ゲーヘン)なの?それともkommen(コメン)なの? もう混乱しちゃって。。。」
 
ジュリア:「gehen(ゲーヘン)だよ」
 
ワタシ:「でもね、ちょっとこの本見てもらえる? これはどう考えたらいいの? もしかして、両方使えるの??」
(何度も同じ写真を登場させてすみません。。。実際に、カフェにこの二冊持参しました。)
 
ジュリア:「あああ! 分かった。説明するね。 それにしても懐かしい~ この絵本!! 私も子供たちが小さい時よくこの本読んだわ~」
←ジュリアは、15歳女の子、13歳男の子、11歳男の子の3児のママです。
 
ジュリア:「まず、通常、「子供が通学(もしくは通園)しています。」って言いたいときはgehen(ゲーヘン)。
この絵本のタイトル、「Ich komme in die Schule」の意味は、「小学校に上がります」という意味なのよ!
だから、分かりやすく言えば、この「Ich komme in die Schule」は、入学式の日を過ぎたら使えないわね。
 
ワタシ:「な、なるほど~」
 
ジュリア:「一年生から二年生に進級するときも、このkommen(コメン)で表現できるよ。」
 
ワタシ:「ほほう、ありがとう~」
 

ということで、情報を整理してみました。

 

1.「9月から息子が小学校に上がります(入ります/入学します)と言いたい時、

 
「Mein Sohn kommt ab September in die Schule.」
(マイン ゾーン コムト アップ セプテンバー イン ディ シューレ。) 
 

2. 入学から数か月経ち、「息子は(もう)小学校に通っています。」と言いたい時、

 

「Mein Sohn geht (schon) in die Schule.」

(マイン ゾーン ゲート (ショーン) イン ディ シューレ。) 

 

3. さらに一年経って、留年することなく二年生に進級、「9月から息子は二年生に上がります。」と言いたい時、

 
「Mein Sohn kommt ab September in die zweite Klasse.」

(マイン ゾーン コムト アップ セプテンバー イン ディ ツヴァイテ クラッセ。) 

 

4, 進級から数か月経ち、「息子は二年生です。(二年生として通学しています。)」と言いたい時、
 
「Mein Sohn geht in die zweite Klasse.」
(マイン ゾーン ゲート イン ディ ツヴァイテ クラッセ。) 
 
番外編 具体的に在籍クラスや何年生なのか?と聞かれたら、sein(ザイン)動詞でも表現できます。
 
「Er ist in der ersten Klasse.」(エア イスト イン デア エルステン クラッセ。)
彼は1年生に在籍しています。
 
「Er ist in der 1b Klasse.」(エア イスト イン デア アインスベー クラッセ。) 

彼は1年b組に在籍しています。

 
以上です。
 
サウロロフス
 
追伸: 絵本の中で、日本の紹介もありました。 みんなで掃除してるよ~って。
そうそう、こちらでは掃除の時間がないんですよね。
ワタシは、中学の掃除の時間が、上はセーラ―服着用で、下ブルマだったのが、とてつもなく嫌でした。。。