台北のベリーフェイバリットサウナ。
極寒浴と銘打たれたハイクオリティー水風呂。
美しいです。
過去記事はこちら。
公式サイトなし
採点者:サウニストヒモ
サウナ : 105°C表示 湿度控えめ 広め2段 テレビあり マット使い捨て方式 他にスチームサウナあり 6点
水風呂 : 10°Cくらい 塩素臭無し 広大で深い 滝あり 素晴らしい 10点
休憩 : 外気浴無し 休憩アイテムも無し 3点
清潔感 : そこそこきれいにしている 5点
お風呂 : 薬湯など 5点
客層 : 25:00〜 おじさまばかり 貸切状態の時間帯も 9点
営業時間 : 24時間
値段 : 600NTD(2000円くらい)
総評:野暮用でモヒカン先輩と訪れた台北。
完全に夏だ。空港での積み込みをお気持ち程度に手伝っただけで全身に汗が滲む。
この乱れた体のまま大事な野暮用に臨むわけにはいくまい、失礼にあたるでしょう。
ということで正しき動機を得た我々、心身を整えるために仕込みの合間を縫ってサクッと「喜都三温暖」へ(詳細は過去記事をどうぞ)。
サウナ室の窓際に、輪切りにされた生パイナップルと、厚めのポテトチップスみたいな干からびたパイナップルが皿一杯に盛られている。アロマ的な扱いなのだろうか。
そういえば台湾はどの店もサウナ室にパイナップルを置いている気がする。
うっすら漂う熟れた果物の重たい匂い。無くてもいいけど、これぞ台湾サウナといった感じで趣良しである。
「パイナップルは台湾で最も神聖なものとされているからな!偉大なるサウナ神に供えているんだろうよ」
と、モヒカン先輩がしたり顔で蘊蓄を垂れている。
なるほどそうなのか、盛りグセがある先輩の話だから半分で聞いておくべきだけど、確かに神聖なものならサウナに供えないわけにはいかないだろう。日本も見習って神酒なり捧げるべきだ。
もうひとつ台湾サウナの特徴として、水風呂がとても冷たいということがある。
喜都はシングルレベルだ。
ただサウナ室は上段が少ないので、扉から足下に冷気が入る下段を余儀なくされることが多く温まりづらい。冷たい水風呂とのバランスが少しもったいないかな。
といっても欲を言えばの話であって、なんにせよ気持ち良いので問題なし。下段の時は胡坐をかきましょう。
塩サウナがとても良い。温度がしっかりあってモクモク度もかなり高くおすすめです。
喜都のおかげで無事野暮用をこなした我々。
食事に出て店を物色していると、
話半分の男がここでも蘊蓄を垂れはじめる。
「台湾人は料理しないからな!全員全食外食なんだよ」
もう流石に半分どころか10000分の1くらいで聞いておこう。
確かに細い路地の飯場はどこも地元の方々で賑わっているけれど、料理する人もいるでしょうよ。家で食べる人もいるでしょうよ。
半露天な食堂に居ると、すぐに暑く湿気った台湾の空気が体にじっとりと纏わり付く。
これはこの後サウナしたら最高に気持ちいいだろうな。みんな外出後はサウナに行って汗を流しているに違いない。
全員外食より全員三温暖の方が可能性がある。
サウナ欲がガシッと高まったところで、ミスターバンマスと合流しつつ今宵のサウナを目指す。
ベリーフェイバリットの「金年華三温暖」だ。
浴場は空間にゆとりがあって閉塞感なくナイス。
何より、キンキンキレキレで、滝の飛沫がキラキラ光る広い水風呂は圧巻だ。美しい、ヨダレが出ちゃいます。
おまけにほぼ貸切状態という好条件まで付いてディープな整いは約束されたようなものだ。
サウナ室にはやはりセイントフルーツ、パイナップルが供えられている。
10000分の1の男がおもむろに立ち上がり、レスタ仕込みのタオルさばきで空気の対流を起こしはじめる。
10000分の1の男と言うとモヒカン先輩が価値ある人間のように聞こえて癪だな。なんだか腹が立ってきた。
けれどもセットを重ねるうちにモヒカンへの怒りなどどうでも良くなる。
対流で体感温度上昇のサウナ室で水風呂を想いながら体を芯の芯まで温める。その後はめくるめく快楽エクスペリエンスだ。
ビリビリ痺れる水風呂から休憩放心、収縮した血管が徐々に緩んでいく快感。頭の中一杯にパイナップル畑が広がる。最高に気持ちいい。
外気浴を溺愛しているぼくとしては出来ないのが残念ではあるけど、前述の通り、外は湿った空気なのでひんやり心地好い浴場内でぼけーっとする方が良い気もする。台湾のサウナ神に感謝である。
金年華三温暖、素晴らしき整いを得ました。
ととのう率:90% (喜都三温暖 80%)