動線クオリティーやホスピタリティーなど全体のバランスが高いレベルで取られているナイスサウナ。

館内の穏やかさもあって非常に質の良い時が過ごせます。

施設内容は過去記事も併せてご覧ください。






採点者:サウニストヒモ



サウナ:82〜86℃表示 3段広め テレビあり 湿度良好 ロウリュサービスあり 毎時30分に本格オートロウリュ  8点

水風呂:14℃ 広さ深さ充分 心地良し フレークアイス設置  毎月10,20,30日は氷投入でキンキンに  他に冷水桶シャワーあり  9点

休憩:露天に整いベッド4つ&イス4つ 屋内にも整いベッド3つ&イス2つ  8点

清潔感:とてもきれい アロマや照明、環境音楽など空間演出に余念がない  10点

お風呂:露天ホワイトイオン風呂 ジェットなど  6点

客層:平日14:00~  7,8人の紳士 汗流しカットの学生3人組  8点

営業時間:11:30~翌9:00

料金:会員料金2300円(ビジターは2750円)



総評:この日は野暮用のスタート時間が直前で変更になり、街に数時間放り出されることになった。

35℃のコンクリートジャングルはさすがに不快でしんどい、温度はせめて80℃前後はないと困ります。

運が良いことにぼくはサウナが好きなのだった。数時間の空きはサウナにむしろちょうど良いではないか、サウナ神の思し召しに違いない状況に感謝しながら速攻でベリーフェイバリットのレスタに入湯。




いそいそとサウナ室へ入ると、これも運が良いことにちょうどオートロウリュのタイミングだ。1セット目からいい感じの整いが蒸気とともにヒラヒラ舞い降りていらっしゃる。

外気浴を溺愛しているぼくとしては、レスタの14℃で清らかな水風呂から風が通る整いベッドで外気浴という流れはかなりのお気に入りであります。快楽で溶けてしまいそう。



セットを重ねてすっかり夢見心地になって一旦リクライニングシートのエリアへ移動、夏季限定の沖縄フェアをかすめつつ、シートを倒して耳栓をしてみる。心拍音に集中して静かに微睡んでいるとディープリラックスの波が押し寄せて、頭の中がブーゲンビリアやハイビスカスで一杯になる。



何の気なしにテレビを点けてチャンネルを回していると、1本の映画が目に留まった。

リュック・ベッソン製作、デビッド・マルコーニ監督の「インターセクション」。

観たことはないと思う。

台詞は耳栓で聞こえず、整ってふにゃふにゃになった頭でぼんやり画面を眺める。



伝説の水風呂を探し求めて5、6人の紳士淑女が灼熱ストロングスタイルの砂漠を彷徨っている。

焼ける肌、喉はカラカラ、すでに限界を超えているようだ。持ってきたと思われる自動車型のチラーも壊れている。

全員が知り合いということでもないようで、数人が思慮無く振る舞って場は荒れ気味だ。

水風呂も見つからず辛抱ならなくなった1人の紳士は諍いのなかで横になり、死んだように外気浴を始めてしまう始末。

そんな一行の前に、店側の人間と思われる謎の男が現れる。

男は乾涸びた一行の心に希望のアロマ水を注ぐように、チラーをあっという間に修理してみせ、水風呂はある、と語りかける。

意気上がる紳士淑女たち、いつの間にか不思議な連帯感・仲間意識が芽生えている。

水風呂はすぐそこだと信じて、未だ見ぬ極上の整いを求めて、皆で果てしなく広がる砂漠を進んでいく。



という内容のようだ。

茹だる砂漠が続いてとにかく水風呂に入りたくなるサウナ映画で、視界の先に水風呂の幻が見えてくる。ついさっき散らしたサウナ欲が再び湧き上がり、ふらふらと体が勝手に幻を追いかける。映画はそこそこにすぐにサウナに戻ってしまいました。

水風呂見つけられたのかな、どなたか結末を知っている方は今度教えてください。



レスタのサウナ室は砂漠と違って心地良い。

オアシスみたいに青くキラキラした水風呂で蒸された体を鎮めてから、露天のベッドで心身をゆるい風に晒す。

心が軽くなるというか、体の中で何かがほどけるような感じがする。

至福のひと時だ、サウナ神と店側の人間に感謝であります。

2回に分けて計6セット。深い整いを得ました。





ととのう率:90%