小学校の時、有無を言わさずに、
まずタタキ込まれること。
それは、「前ならえ」である。
集団行動には不可欠なこの行動だけど、
大人になっても、ソレが無意識に出てしまう人々がいる。
それが僕をイラつかせる・・・・こともある。
ウィークデイの朝。
出勤ラッシュのホームで、
その悪しき習慣は露見する。
僕の利用する駅は、3列に並ぶことになっている。
が、
みんな、
決して、
3列に、
並ぶことができないのだ。
足元に3列に並ぶようマークが付いている。
向かいの壁には、3列に並ぶよう指示が書かれている。
構内放送では、「当駅では、3列でお並びください」と流される。
そこまでしても、
並べないのだ。
見かねた駅員が、「お手数ですが3列でお並びください」
と指示をして初めて、3列に並ぶことができる。
これがホリディならまだいい。
しかし、この光景は、
毎日、ウィークデイには、必ず目にすることになるのだ。
どいつもこいつも、朝のラッシュなんだから、
駅員に整列させられるのはわかっているはずなのに・・・だ。
さすがの彼らも、2列には並ぶことはできる。
だがしかし、
3列になるとダメになるのだ。
そう。
恐らく、彼らは、
前に2人並んでいると、
その後ろで、
「前ならえ」を、
したくなってしまうのではないだろうか。
幼いころのノスタルジアか、
それとも学校教育の成果なのか、
または日本人の性なのか・・・。
いや、もしかしたら、
彼らは、集団的な意思表示をしているのかもしれない。
「おれたちは、絶対奇数列には並ばない!」
・・・そう思っているのかもしれない。
いやいや、もしかしたら、
彼らは、あえて指示に従わないことで、
指示してもらおうと期待している、
指示享受悦楽者たちなのかもしれない。
「どうだ!おれたちはあんたたちの指示に従ってない!
だからはやく、おれたちにちゃんと並ぶよう指示してくれ!」
・・・そう思っているのかもしれない。
いやいやいや、もしかしたら、
彼らは、勇気を出して、3列目の先頭に立つのが、
怖いのかもしれない。
「前ならえ」をするとき、
先頭になるのは、チビと相場が決まっている。
チビは、みんなの前で、一人、
腰に手をあてて立っていなければならないのだ。
経験のある者は、その日々の屈辱を思い出し、
経験のない者でも、自分がその状況追い込まれることに、
恐れをなしているのではないか。
「そんなチビの役回りはまっぴらごめんだね!」
・・・そう思っているのかもしれない。
まぁ、いずれにしても、腹立たしい・・・・。
PS、
それにしても、3列整列のところを、
2列で済ましちゃうもんだから、
もちろんホームは込み合うのだけど、
恐ろしいことに、
列と列のあいだは、
ぽっかりとスペースが空いているのだ。
彼らは、
「前ならえ」のルールを破って、
空いているスペースに移動しようとは考えない。
その2列が、たとえ、反対側の黄色い線の
外側に出そうなくらいに伸びても、だ。
・・・そうか。
もしかしたら、彼らが3列に並べないのは、
2列の整列、つまり「前ならえ」のフォーメーションを崩して、
先生に怒られはしないか、ひやひやしているのかもしれないゾ。
恐るべし、
「前ならえ」教育。