今夜は遥か彼方に過ぎ去った７０年代を懐かしみ、当時の手のかかる星遊びを再現して、便利で進化した機材に甘んじて堕落した自分を見つめ直し、星座早見１つでただひたすら星を探していたひたむきなあの頃の気持ちに戻ろうという星遊びです。(笑)

それに相応しい今夜の古スコはもちろんアストロ光学Ｒ－５１。これを使って懐かしい手動ガイドを楽しんでみましょう。

それでは色々準備をしてまいります。まずは、これです。

Ｒ－５１はカメラ雲台を鏡筒に付けられずウェイト棒に付ける雲台も無いので、あまり使わない太陽投影板に６ｍｍのカメラネジ穴を開けて小型の自由雲台を取り付けました。

ウェイト棒の太さと投影板の取付棒の太さがたまたま同じだったので、太陽投影板を取り付けることができます。

バランスウエイトを一番上に固定して投影板をウェイト棒に取り付けました。ここに乗せるカメラはＮＥＸ５では少し重いので、ルミックスＬＸ７にします。そうすると重さ的に鏡筒とのバランスも取りやすくなります。

次はガイドアイピースを用意しましょう。

古いものですが、タカハシのＫ１２ｍｍアイピースとセンタリング環です。Ｒ－５１での倍率は６３倍となるので、５０ｍｍ標準の焦点距離であれば余裕でガイドできると思います。

センタリング環の指標板は細かいキズが付いてインクも消えて透明な線になってしまってますが、おそらく影響なく追尾ができると思います。昔のガイド撮影の時にはセンターサークルの外側を５０ｍｍレンズ、内側を１３５ｍｍレンズの許容範囲としてガイドしていた事をふと思い出しました。

次は、これを照らす暗視野照明装置です。

前回のブログでご紹介したファインダーの為に買ったＬＥＤ暗視野照明装置を、早くもＲ－５１鏡筒に取り付けて初使用となりました。ケースの大きさといい、ＬＥＤケーブルの長さといい、ちょうど良い感じです。

カメラは小型軽量、パナソニックのルミックスＬＸ７です。

３７ｍｍ→４９ｍｍのステップアップリングを経由してソフトンＡのソフトフィルターを付けました。４９ｍｍという径は確かソフトンＡの最小サイズです。

そして、広角撮影に支障が出ない様に、薄型のレンズフードを先端に付けました。

以上で準備は完了です。

どうですか、この懐かしい姿。思わず、微動ハンドルを回したくなりますよね。(笑)

ここで忘れてはいけない、今夜の双眼鏡はもちろんこれです。

今となっては驚くほど視野が狭いと感じる、ミザールの７×５０双眼鏡。５０年前私が星を見る為に初めて購入した双眼鏡です。これを覗くと７０年代にタイムスリップです。(^^)

さぁ、それでは機材を持って外へ出ましょう。夜になっても暑い外は星々が輝いて快晴です。

極軸を設定しましたが、Ｒ－５１は水平粗動があって便利は良いのですが、今度は垂直微動が無いので手間がかかりました。

また、構図を決めるのにカメラのファインダーを見るのが難しいのと暗視野照明のカブリを避ける為、ガイド星から４５度ぐらい角度を振って決めました。いろいろと現場で対処をしてゆきます。

わし座のアークトゥルスをガイド星にして、それではいってみましょう、何十年振りかのガイド撮影です。

いて座からたて座

ルミックスＬＸ７/５０ｍｍＦ１.９　ソフトンＡフィルター

露出６０秒　ＩＳＯ８００　アストロＲ－５１にて手動ガイド

いて座の銀河

ルミックスＬＸ７/５０ｍｍＦ１.９　ソフトンＡフィルター

露出６０秒　ＩＳＯ８００　アストロＲ－５１にて手動ガイド

いいですね、写真にも気のせいか古くささを感じてしまいました。(笑)

たった１分のガイドですがサークルからガイド星を外しそうになりました。当時はトライＸのモノクロフィルムを使って、少なくとも１０分から１５分のガイドをやっていたことを思うと、難しいことをやってたなぁと思います。

今ではＬＸ７をナノトラッカーに乗せて１分放置すれば同じ写真が撮れますが、なんやかやと掛かる手間を楽しんだ手動ガイドの夜でした。

この後は、ミザール双眼鏡とＲ－５１でメシエ天体をゆっくりと楽しみましたとさ。

それでは今回も拙ブログをご覧頂いて、誠にありがとうございました。(^^)