長く暗い道を
 ただひたすら歩く

 寄りどころとなる
 たったひとつの
 灯りを求めて
 力の限り精一杯
 歩き続けたら
 見えない明日も
 見えるように
 なるかもしれないと


 でもきっと
 頼れる灯りなんて
 どこにもない


 もしあったとしても
 今の自分には
 見ることもできない


 そんなことは
 わかっているのに
 歩き続けるのは‥


 本当は誰かに
 すがりつきたくて
 どうしようもないから


 何もかも捨てて
 行き場のない
 孤独な心を
 さらけだしながら
 声にならない声で
 叫び続けたいから


 何も考えずに
 このまま静かに
 眠りたいから

 四月の風が
 通り過ぎる前に


 行ってみよう


 何度も通った
 高台の
 遠くに海が
 煌めく場所


 行ってみよう

 また あの場所へ


 今なら違う
 強い自分に
 出会えるかも
 しれないから

今年も桜の季節が
終わろうとしています

ある日満開になり
そしていつの間にか
散った後に葉桜になり
次の季節の準備へ向かう
その風景に出会う度に
毎年名残惜しい気持ちと
またきっとその季節が
やってくるであろう
希望みたいな感じが
入り混じっては消え
他の季節とは少し違う
複雑な感覚になる中で
どこか少し
悲しい気持ちにも


それはおそらく
散る桜が舞う
その様子を見る度に

「来年もまた一緒に
桜が舞うこの道を
歩きたいな」

そう言って微笑んだ
今は遠い空にいる
あなたのことを
思いだすから

何よりも桜が
好きだったあなたの
あの優しい笑顔が
いつまでも心に
残っているから

…できることなら
また来年も
この道を歩きたい

あなたとの思い出を
大切に抱きながら


 また一緒に
 笑いたい
 風に乗った
 love letter
 桜 桜
 春の道は
 続いて行くから

 色んなこと
 忘れない
 空に舞った
 love letter
 桜 桜
 今 君へ

  Love letter~桜~
   by 熊木杏里

 いつもと同じ
 道を歩いても
 春は春で
 また違う道と
 出会う


 忘れないように

 忘れ去って
 しまわぬように

 また想い出と
 歩いていけるようにと
 願い続けた気持ちは
 尽きることはない

 大人の男女の関係は
 他人が思うほど
 簡単じゃない


 絡み合い
 もつれた糸を
 丁寧に
 やっとの思いで
 ほぐした先が
 辛い別れで
 あったとしても
 それはそれで
 どうしようもない
 時がある


 ……

 他の誰よりも
 大切に思うから


 これからも
 幸せであれと
 願うから

 約束なんて
 ないのに
 時間ばかり
 気にしている


 行くあてなんか
 ないのに
 ただひとり
 さまよい続ける



 終焉 とは

 遠い現実と

 身近な真実が

 背中合わせだと

 確実に知ること



 そんなことを
 思いながら
 今年もまた
 来る春を待つ


 春よ 来い

 早く 来い

  限られた
  時の中でも
  永遠の楔は
  打てるんだ

  足掻いても

  もがいても

  証しになるなら
  それでいい

 時が経ち
 いずれ目の前のもの
 すべてが変わって
 しまうよりも

 今はただ

 失われるかも
 しれない

 心が惜しい
 どんなに
 強がっても

 何も変わりはしない


 気がつけば

 夕暮れに
 ひとりきり

 アナタが
 悲しみに包まれ

 そして涙を
 堪えた時

 ワタシは
 すべてに
 換えてでも

 アナタの支えに
 なりますから


 アナタが
 アナタでいられる
 その時まで


 再び歩き始める
 その時まで


 笑顔でいられる
 その時まで