午後の空港。
彼女は言った。
「やっぱり私戻らない。
苦しんでるあなたを置いていけない。
これからは私があなたを守るから。
だから…」
彼は首を横に振った。
「苦労することがわかりきっているのに俺の残りの人生を背負わせるわけにはいかない。
…お前は違う別の幸せを探してくれ。」
彼女は言い張った。
「これからのあなたの人生を支えていけるのは私だけだと思っていたのに。
お願い。
一緒に暮らしましょう。」
彼はしばらく黙った後一言だけ呟くように言った。
「…すまない。」
彼は彼女が嫌いだったわけではない。
ただ怖かった。
自分に縛られてだんだん彼女が疲れきっていくかもしれないことが。
