かすかに聴こえた
 雨の音が
 小さな 小さな
 思い出となる



 ひと雫


 ふた雫


 からっぽの心の中に
 落ちては広がり
 波紋となる


 いくつかの波紋が
 重なるたびに
 何もかも
 忘れようとしていた
 自分がいたことに
 気づいてしまった
 

 驚きと戸惑いの中
 その雨音は今も
 やむことはない