次のステップが決まった私は、残された時間を使って、あれほど戻りたいと思っていた沖縄へと向かうことにした。
いくらでも時間があったあの時とは違って、帰らなければならないという期限があったが、自由な最後の時間をもう一度沖縄で過ごしたいと思ったのだ。
二ヶ月ぶりに沖縄に戻った私は、いつもの沖縄の風景になんだか安心するのだった。
大好きなこの土地に、また来れた事が単純に嬉しかった。
就職活動をする中で、沖縄で何かを始めたいという思いに立ち返った私は、今回の沖縄滞在でゲストハウスやカフェを巡り、自分に合うものは一体何なのかを見つけたいと思っていた。
そして経営者の話を聞き、経営的視点から見た時の実情を知ろうと考えた。
客として、楽しい時間を過ごさせてもらったゲストハウスだが、経営する立場としてはどう見えるのか。
それが知りたかった。
読谷のライフ・イズ・ア・ジャーニー。
まだ暑さが残る昼下がり。
リビングでオーナーさんと話す時間が取れた。
初めて訪れた所だったが、オーナーさんは現実的な話をしてくれて、ゲストハウス経営とはどんなものかを知る事が出来た。
自分の時間が無いこと、小さな島だからこそご近所付き合いを上手くやらなければならないこと、地元の業者に仕事を依頼することによって経済を回していくこと等、色んな話を聞けて、これからの自分にとって、とても参考になるものだった。
今まで良い部分しか、そして表面的な部分でしか物を見ることが出来なかったから、その実態を知ることが出来て、よりリアルなイメージを抱けるようになり、今後の自分の展望と照らし合わせて考える良いきっかけになった。
すぐ近くにあった通り沿いのレストラン。
こじんまりしてて、にぎわってるって感じじゃなかったけど、なんかすごくあったかい感じがした。
アジアンテイストな店内も良い雰囲気をかもし出していて、ゆっくりと落ち着ける場所だった。
オーナーさんもきさくに話しかけてくれて、田舎ならではのゆったりとした時間が流れていた。
食後の一杯を飲みながら、こんな所を作ってみたい、こんな場所を提供してみたいという思いが頭をよぎった。
今回の沖縄旅行で、住んでいたときには行ったことが無かったカフェにも行けたし、多くの話を聞いていろんなイメージが膨らみ、とてもいい経験になった。
住んでいた時とは、また違った見方が出来たのだと思う。
新たな視点で物を見て、色んな事を吸収できたこの旅は、成功だった。
会いたかったみんなとも会うことが出来たし、思い出が詰まったあの場所にも訪れることができた。
名護を走っている時は、まだ自分が沖縄に住んでいるかのような感覚がしたが、戻る家が無いことに気付くと少し寂しい気がしたのも事実だが。
就職前に沖縄に行けた事。
自分にとって次のステップに向けてテンションを上げる為に、とても良い事だった。
それからの自分が変わっていったような気がする。
沖縄を離れる時は、やはり少し寂しい気もしたが、次を考えることで、その思いを払拭するのだった。
私は、長い助走をとって、次の飛行を始める事になった。
