30年前の今日 | サトウヨンペイの「7-8X10月」

サトウヨンペイの「7-8X10月」

振らなきゃ始まらないよ

昨夜、ブログで

1、2、3、ダーッ!!

生誕30年の話を書きましたが


その翌日の出来事


1990年2月11日  東京ドーム

ボクシング統一世界ヘビー級タイトルマッチ

王者 マイク・タイソンVS

挑戦者 ジェームス・ダグラス


テレビ中継がありました




全世界が注目する

デビューからKOの山を築き、無敗のまま

最重量階級で3団体統一世界王者となった

若干23歳の世界最強の男

マイク・タイソンの試合


アメリカのゴールデンタイム放送に合わせ

日曜日の昼12時に試合開始となりました


当時、21歳だった僕は

自宅の部屋の小さなテレビで

楽しみにしていて観ていたのですよ


正直、世間的には全く無名の挑戦者

最強王者タイソンのKO劇を観るために

東京ドームにいた観客はもちろんですが

日本中がテレビの前で見守っておりました



試合が始まり


1R



2R



3R


・・・・


世界中が異変に気付き始めました



「タイソンが(KOを)決めれない・・」



この時点で勝てないマイク・タイソンなんて

今まで誰も見たことがありませんでした



しかも



4R



5R



見るからに動きも悪く

精彩を欠いているだけでなく

段々とダグラスのパンチを貰い始めて

あのマイク・タイソンが劣勢になっている



・・・勝てない



6R



7R



その時です


ピンポーン♪


家のチャイムが鳴りました


うわ、(テレビ)いい所なんだけど


ドアを開けると


中学時代の同級生K君


「お、どーした?いま、マイク・タイソンの試合やってるよ、上がんなー」


と言って部屋に招き入れました



するとK君


部屋に入るなり、話し始めました


「俺は今・・家出をしてきた・・」



突然の重い話に驚きましたが

ちょうど試合もかなりいいところで


正直、その時で21歳

別にいいトシして家出しようが

自由にしていいような成人年齢



(オイ、このタイミングでかよ!)


と心の中で思いましたが


ま、とりあえず

テレビを観て、試合が終わったら

ゆっくり話を聞こうという感じになり



テレビからは

マイク・タイソン劣勢ムード



そして、後に物議を醸し出す

あの問題のラウンド


8R


マイク・タイソンのアッパーが決まり

ジェームス・ダグラスがダウン


カウントが数えられる・・



シックス、セブン、エイト・・・




レフェリーの声が鳴り響く中で



勝てる!



勝てる!



勝てる!



家出



勝てる!



家出

(いや、家出はどーでもいい)



勝てる!



集中できねえー(>_<)



口数少なく、一緒にテレビを観ているK君


物凄くいい所なんですが

俺は今・・家出をしてきた・・」の件と

部屋にいる家出中のK君の存在が気になって

全く試合に集中ができません(泣)



そして


後に「世紀の番狂わせ」と言われる

歴史的な瞬間


あの場面


マットに崩れ落ちる

マイク・タイソン




20世紀
ボクシング史

最大級のアップセット


世界最強の男

マイク・タイソン

東京ドームでのKO負け 





「タイソンが負けた!!」



驚き過ぎて

そんな言葉も口に出ない場面


部屋の中が静寂に包まれました


・・・・



何秒かして

一緒にテレビを観ていた

その日、家出をしてきた

中学時代の同級生K君が

ポツリと口を開きました



「慢心だな・・」



その日、家出をしてきた

中学時代の同級生K君


別にその日、試合があることも知らず

別にボクシングに関心がある訳じゃなく

フラリと家出してきて目にしたテレビ中継


特に何の専門知識もなく

特に何の興味もないのに口にした

カッコいい台詞


「慢心だな・・」




いや、今思えば

世の中でどんなジャンルにも

たいした知らないけど言ってみる

そういうヤツいっぱいいるけど(笑)



30年経っても

いまだに語り継がれる

あの伝説のアップセット


楽しみにしていたテレビ中継で

試合に全く集中できなくなった出来事



2月11日って

建国記念日で祝日だったのか


こんな冬の日の

休日の昼下がりだったな


結局、K君の家出って

どうなったんだったかなσ(^_^;)


その後、1年くらい後から

K君とも会ってないな

どうしてっかなー