雨ニモマケズ
風ニモマケズ
中略
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイウフモノニ
ワタシハナリタイ
門井慶喜『銀河鉄道の父』(第158回芥川賞受賞作)を読んだ。その中で賢治の父は賢治が亡くなった後、孫たちに上の詩を読み聞かせて次のように言う。
そのときは私も「病気に負けず、人間としとして完成したい」というような道徳的な意味だと受け取ったんだが、いまはちがう。しかつめらしい話でねぇべ。伯父さんはただ、鉛筆を持って、ことばで遊んでただけなんだじゃい
なるほどと、思った。中略の部分に無欲であることの例がたくさんあげられているが、あまりにも調子というかリズムが良すぎる。賢治は詩と遊んでいたのだ。俳句創作も然り。この本お薦めです。
塔のある山
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