ナイターのみんなで船に乗るみたい 三宅やよい

句集『駱駝あくび』より。

 2007年発行のこの句集、俳句を始めたばかりの頃、仕事で立ち寄った町の古本屋でみつけた。手に入れた当時は随分と参考にさせてもらった。「野火」の俳句のほとんどは文語、旧仮名遣いだが、この句集はすべて口語、新仮名。なのでとても新鮮に感じたと同時にちょっとびっくりした。総合誌などをみると、令和になっても俳句はほとんど文語、旧仮名で書かれている。私自身も例外ではないのだが。

 掲げた句の季語は「ナイター」。でも、やっぱり20年ほど前の句だ。この感じドーム球場では成り立たないだろう。涼風に吹かれながら、見上げれば星空。仕事帰りに居酒屋でする野球談議も楽しかった。「ナイター」も絶滅寸前の季語かもしれない。

梅雨茸

 

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