連翹や春は疾風の日の多く 悌二郎

鯉のぼり麦生の伸びもいちじるし 〃

 正直に言ってこの二句あまり面白くない。連翹の咲くころの春疾風、鯉幟のころの麦生、念を押し過ぎているような。「多く」も「いちじるし」も余計なような。鑑賞の糸口がつかめない。「春は疾風の日の多く」というふフレーズには少し惹かれるが。でも、どうだろう。繰り返して読んでいると何とも言えない味がしてきた。俳句にはそんな一面がある。

 

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