自転車を止めてバナナを食つてゐる 大崎紀夫

句集『麦藁帽子』より。

 このところの昼ごはんにお餅一個とバナナ一本を食べている。お餅は正月の残り物が、あと数個なので無くなるまで食べる積り。バナナは何となくという感じ。特別に不味くも美味しくもない。バナナはそんな食べ物なのだろう。引いた句、食べているのは作者なのか、他人なのか、サドルに乗ったままなのか、止めて降りたのか、すべて省略されている。如何にもバナナ的な句だ。

三日前に買ったバナナ。バナナスタンドに吊るしておくと長持ちするらしい。

 

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