『俳壇』の3月号に菅野主宰と近江文代さんの作品が載っている。

風にまだ残る寒さや猫柳 菅野孝夫

見てさへも畦の流れの水温む 〃

冬の日の心臓はここレントゲン 近江文代

ポインセチア女友達の鞄     〃

 俳句の間口は広い。両者とも俳句という装置をうまく機能させていることに変わりはないが、まったく違う感興に誘われる。前者は言葉の選定と組合せとリズムに重きを置いて作られている。後者は素材の存在感と取合せの妙である。

 今日は暖かくなるらしい。河津桜もひらいてきた。

 

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