中学受験の続きです。


前回、親御さんの熱狂が凄まじいと書きましたが、今回も私の体験をお話ししたいと思います。


娘の塾で同じクラスの子の中に模試でいつもカンニングをする子がいました。

試験官はいい加減なものなので、カンニングをしようと思えば簡単にできるようです。


また、授業内の小テスト(隣りの人が丸付けする)では、「間違っていても全部丸にして!」とその子からお願いされていたそうです。


理由は「全部正解でないと、お母さんに叱られるから、お願い。」ということでした。

かなりのプレッシャーを受けていたのでしょう。


私はこの話し娘からを聞いたとき、そんなにも追い詰められているのだなと、どうしようもない悲しさを覚えました。


その子は塾内ではトップクラスの成績でした。でも、装飾した成績では本番の試験では通用しないのは明らかなことなのに。


親が志望校に合格するために多大なプレッシャーを掛けて、子供は耐えられずにカンニングにはしるようになったのだと思っていました。



この話しを友人の塾講師に話したとき、意外な回答でした。


友人が云うには、プレッシャーだけでなく、子供は親に喜んでもらえることが、何よりも「幸せ」を感じるものだそうです。


カンニングでもなんでもして、良い点さえ取れば、親は喜んでくれる。だから、良い成績をとることにだけに熱中してしまったのかもしれないねと。


また夫婦仲が悪いとか、受験、受験で家族中がいつもピリピリしているとか、そういった家庭環境が背景にあるのではないかといっていました。


中学受験に成功する秘訣は、何よりもお父さん、お母さんの仲がよくて、家族仲がよいことだそうです。そういったご家庭のお子さんは皆、志望校に合格していると言っていました。


私はなるほど、思うとともに、親にとっても子供が喜ぶ姿をみるのが、なによりの「幸せ」だから結局、子も親も同じなんだと思ったら気持ちが少し楽になりました。