おはようございます。
近くの畑の林檎の木が枯れてしましまいた。
林檎の木は、おととし植えられました。
去年は、いくつか赤いかわいい実が生って、
「カワイイね。もっと大きな木になって、
たくさんの実をつけるといいね」
と、みんなが言っていました。
しかし、気候が合わなかったのか、
お天気が悪すぎたのか
いつの間にか、林檎の木は
緑の葉を出すこともできなくなりました。
林檎を植えたおじさんは、
品種を かえてまた挑戦するよ と言っていましたが
まだ小さい林檎の木が枯れてしまったことを
みんな悲しく思っていました。
ある朝のこと、その林檎の木の傍に
どこからか種が運ばれた朝顔が
いくつも芽を出しました。
おじさんは、今はそこには何も作っていないからと
朝顔のフタバを引かず、そっとしておきました。
朝顔はぐんぐん伸びて、7月が終わる頃、
林檎の木はきれいな緑の葉で覆われました。
そしてある朝、朝顔は空色の小さな花を
いっせいに咲かせたのです。
林檎の木はきれいな緑の葉と
力いっぱい咲いた 瑞々しい空色の
朝顔の木になりました。
その朝、畑の横を歩く人はみんな
朝顔の木に目をうばわれました。
朝顔の木の写真を撮って行く人もいて
みんな口々にきれいだねと言い合いました。
朝顔が咲き誇ったのは、
その夏の朝、たった一日のことでした。
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え…っと、これは
本当に、うちの近くの畑であったことで、
林檎の木はまだ私の背丈より少し小さいくらいでした、
朝顔は野生化しているので、
園芸種より かなり小さな花しか咲きません。
種を拾ってきてプランターに植えたことがあるのですが
どうにも上手く育ちませんでした。
わたしは、この林檎の木と朝顔を見た時
本当に感動しました。
小さな朝顔が、林檎のお弔いを
かってでたみたいに見えたのです。
自然って、とっても冷たくて
厳しくて、恨みたくなることもあるけど、
こんなふうに、時にはやさしく
そっと回って行くのかなぁ…
なんて思いました。