シーバス(=スズキのこと)の接岸は無い。
九頭竜川の河口では稚アユがチラホラ見え
るにもかかわらず、それを食べる大きな魚が
来てくれない。
昨年は、4月13日には、写真のとおり

50cmのシーバスをキャッチしているのに、
今年ときたら、サッパリなのである。
私は、気が変になる寸前であった。
そういえば、愛読書『北斗の拳』にこんな
変態さんがいた。
確か、自分の半裸を露出して、人を脅す変態
である。
「俺の名を
言ってみろ」
とかいう変態のことである。
公衆の面前で、こんなことをしたら、即通報
されるのに、一体この男は何を考えているの
か!
全裸にならない分、まだマシだが、私の脳は
シーバスが釣れないことで崩壊寸前であった。
なんとしても、精神崩壊は避けねばならない。
そこで、アジング(=ルアーでアジをつること)に
挑戦し、精神崩壊を防ごうと思い立ったので
ある。
帰り道、世紀末覇者ラオウ(嫁さん)にTel
した。
「このまま釣り場に直行するで~♪」
すると、世紀末覇者ラオウ(嫁さん)は、
このドアホ!魔神
カイオウ(娘)を風呂に
入れて行かんかい。
ワシ一人で赤ん坊の
入浴作業ができる訳
ないのが分からんの
か!
さっさと、帰って手伝わ
んかい!
釣りはその後じゃ!
めっちゃ痛い、
経絡秘孔を突かれてしまった。
そんなわけで、魔神カイオウ(娘)を入浴させ、
一段落してから釣り場に出かけた。
もちろん、ワープスピードで!
釣り場に到着。そこは、夜の釣堀と化していた。
多数の車がライトを集魚灯として一斉に海面を
照らすその異様な光景は、釣り人の執念を象徴
していた。
私は、トラブルを避けるため、人気の無い所に
移動した。
決して、
露出の快感
を満たそうとしている訳ではないことを明記
しておこう。
さて、アジングを開始した。
ルアーは、ガルプ。
ソフトプラスチック製のミミズもどきである。これを、ジグヘッドという釣り針に掛けて
使用する。
このルアーには、集魚剤が混入されていて
とても臭いのであった。
異臭に我慢すること小一時間、一向にアタリなし。
その一方で、水面を跳ねる魚がいる。
但し、その魚はボラでないことは確信していた。
正体は一体!
何度投げても、アタリがない。
面倒になった私は、岸沿いでルアーをシェイク
しながら散歩していた。
すると、竿からプルプルっとした振動が伝わって
きた。
釣り上げてみると
5cmくらいのメバルだった。
跳ねてた魚は、どうやらメバルだったようだ。
逃がしてやろうとしたが、20匹ほど釣って
天ぷらにしようという欲望が芽生え、急遽、
メバリング(メバルをルアーで釣ること)を
開始した。
散歩しながら、ひときわ暗いところでシェイク
していると、急に竿が重くなった。
その引きは、メバルの比ではなかった。
極細の糸が切れないか心配しながら、ゴリゴリ
抜きあげた。
カサゴけ?
ちょっと違うなぁと思いつつ、キープすることに
した。
カサゴは、大型で40cmになるが、それは沖合
いでの話。
沿岸で、この28cmは十分大きいサイズである。
その時、近くで釣ってた人が、
「大きいの釣ってたなぁ。」と言いつつ近づいてきた。
すかさず、私は露出
でなくて、魚をみせた。
釣り人は、
「これ、カサゴじゃないよ。ソイだね」と言った。
私の違和感は、確信に変わった。
とにかく、満足した私は世紀末覇者ラオウ
(嫁さん)に帰るコールして、家路に着いた。
早速、魚類図鑑で調べると、クロソイと判明。
それから、クロソイをまな板に載せた。
「まな板の上の鯉ならぬ
まな板の上のソイだなあ
こりゃ!」
とつぶやきつつ、うろこ、はらわたを取り除き
チルドルームに入れた。
翌日、クロソイのお造りと味噌汁を作って
世紀末覇者ラオウ(嫁さん)と共に堪能した。
突然、世紀末覇者ラオウ(嫁さん)が、
「魔神カイオウ(娘)の
離乳食に2切れ残せ!」
と、命じてきた。よっぽど美味しかったのだろう。
釣り人冥利に尽きる言葉だった。
しかし、シーバスへの欲望はまだ消えてない。











