朝からダラダラ

また少女漫画のお話。
「Paradise kiss」→「ご近所物語」
読破。

感想などを二日がかりで。


◆パラキス

結論から述べると、
正直ちょっとがっかり。。。

色々書くが、あまり良い感じではないので
ファンの方は読まない方がいいかも。

読んだ上での反論とかあれば凄く嬉しいんですが。
好き嫌いの問題なんで議論が難しいかも。

◆キャラ

微妙・・・。
何よりヒーロー?役のジョージに殆ど魅力が感じられない。

まずあくまで個人的な意見であるが、
ボクはキャラクターの魅力は

「強さ」と「弱さ」の対比

にあると考えている。

さらに言えば「弱さ」の描き方がキャラクター
の肝ではないかとも思っている。

対比とは、簡単に言ってしまえば、「ギャップ」である。

漫画は変わるが
シティーハンターの冴羽僚にしても
ダイの大冒険のポップにしても

そのギャップがキャラの魅力を生み出すのに
大きな要因となっているのではないだろうか。

ここで、戻る。

「一見ぶっきらぼうな晃が実は悩んでいた」
「ひたすら冷徹なタクミが時折見せる優しさ」
「普段情けないノブの決め台詞」

矢沢あいはその対比・ギャップを非常に上手く演出
する作家であると思う。

以前も少し書いたかもしれないが、
特にNANAでの描き方は素晴らしい。

ただ今回問題なのは、ジョージ。
彼は最後までずーっと
「自己中だけどデキル奴」
一辺倒なのだ。

途中何回か「弱さ」を匂わすようなシーンも出てくるが、
結局あまり感じられずに終わってしまった。

また、ヒーロー・ヒロインそれぞれの母親は
良い所なく終わってしまった印象を受ける。

要ると思うけどなぁ~「ギャップ」


◆展開
では、ストーリーはどうだろうか。

・・・・うーん。

何というか・・・根本的に賛成できない部分が多い。

漫画のある種の基本的なパターンとして、

困難に直面→悩んだり苦労したり→乗り越える

というものがあると思う。

困難というのは、
「上手くいかない人間関係」であったり、
「圧倒的な強さの敵」であったり
様々なパターンがあると思うのだが、

その困難の「乗り越え方」が作者の腕の見せどころでは
ないだろうか、とボクは考えている。(そりゃ他にも色々あるけど)

だが、この漫画ではあまり「乗り越えない」のだ。。。。。

例を挙げてみると、

「自分の価値観で人生を歩み始めたいと考えたヒロイン
 と他人の評価ばかり気にする母親の衝突」

という困難が出現する。
この困難は中々面白いと思った。
リアリティがあると感じたから。

が、

結局それがどう解決したかというと、
「学業を諦めたヒロインがモデルとして成功し始め、
 母親はそれを応援しだす。」
というものだった。

これじゃ解決してないと思うのはボクだけでしょうか。。。

他にも

「お互いに好きなのに、相手に求めるものが
 すれ違ってしまうヒーローとヒロイン」



「2人が別々の道を進む」

という終わり方をする。。。。

ハッピーエンドじゃない終わり方もありだとは思うが、
↑の終わり方は「逃げ」のような気がして
ちょっと納得がいかなかった。

描こうと思ってたのに
諸事情により打ち切りになったのか
と心配までしてしまった。

このように、
残念ながら展開(特にラスト)についても
あまり良いとは思えなかった。。。


ちょっと矢沢あいにがっかり。
外れなしかと思ってたので。

前2作で、期待が大きくなりすぎてたのかな。。。

パラキス


→ご近所はまた明日


☆★