詩 『本』 | イガラシ ソウル

イガラシ ソウル

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カフェの二人席で
コーヒーを飲みながら
お互いに本を読んでいる

会話のない会話

そこには普段と変わらない私たちがいて

信頼という時間が流れていて
あなたは私の肩に時よりもたれ掛かる

あなたに黙ってスマホに
この詩を打ち込んでいる今
私は誰よりもあなたを想っている

そうだ
いつか二人の本を出そう

誰も見たくもない
しょーもない

私たちの愛の形を記した本を




五十嵐聡