「そうかもな、なんかお前、成長したな。まるで俺より年上みたいだよ。
まぁ、また頑張ってみるよ。沙穂里、ありがとな」
と言い、さらに
「でもさ、最近になって思うんだけど、お笑いやってたのも小説を書くようになったのも、情熱を燃やしたかったっていうか、今の楽しいを追い求めてやっていると思うんだ。若い頃は良かったけど、三十歳を過ぎた今、今の楽しいを追い求めていて良いのか分からなくなってきたんだ。だから小説を書いていても、なんて言うんだろう、そういう雑念が入ってくるんだよな。実際問題、ど

うなんだろう」
と言うと、沙穂里は平気という感じで
「私はそれで良いと思うよ。三十歳過ぎたら、安定を求めて落ち着かなきゃなんて思ってたら、私は逆に格好悪いと思うな。一度の人生、後悔しないように生きなきゃ。私は昔も今も、悟さんの情熱を燃やして、今の楽しいを追い求める生き方、好きだよ」
と言って、悟の雑念を払う言葉を言ってあげた。