今日は1日研修だった。

座学とディスカッション、発表、ロールプレイによって構成されている。


これまでにも何度かこういった類の研修を受けたが、

今回はかなり「面白くない」内容だった。

というのも、今回の研修では集まったメンバーを

ある基準を元に4種類(便宜的にA~Dとする)の人間に分類している。


「それぞれのグループ特性を学び、理解することで、

より円滑な対人コミュニケーションを可能にしましょう」

という内容なのだが、性格・気質によって分類しているということもあり、

暗黙の了解的にグループには優劣がつけられてしまう。


研修生の間では、自然とA>B>C>Dという順位がつけられる。

A~Dグループに分かれての発表では、

それぞれのグループに対しての質問の時間があるのだが、

Dグループの発表時にAグループからは、

「なんでDグループの人はそうなんですか?本当に困ります。」

といったような、批判的な質問が飛ぶ。。。


今回の研修の意義は、

「様々な人間がいるので、分かりやすいようにまず分類しましょう。

分類したら、相互に理解しやすいように自己紹介をしましょう。

理解の及ばないところは質問をしましょう。」

というものじゃないの?


下らない話になってきたなぁ、、、


と思うのだが、そんな議論ほど熱しやすいようで

いい加減眠くなってしまった。


いつまでも続きそうだったので、

「一くくりにして『Dはこうだからダメだ』というのは

意見としても違っているし、ディスカッションとしての意味もない」

と発言すると、ここでインストラクターの驚くべき発言が。。。


「やっぱりDグループの人というは、自分の意見を言うのが遅いですね」

(=ダメな人たちですね、という意味だと思う)


これまでこういう研修は楽しみだったのに、今回は不毛だったようだ。

はじめからインストラクターの中での序列は決まっていたのだ。


小学校の頃に既に正解が決まっている問題を生徒に議論させて、

段々と議論が白熱していたのをにやにやと見ていた教師が、

「これは○に決まってるんですね、×と言うやつは馬鹿」

と言っていた光景を思い出した。


「複雑な物事をシンプルに考える、そのために分類する」

というのと、

「複雑な物事を説明しやすく分類する、例外は排除する」

というのでは、全く意味合いが違ってきてしまう。


異質なものを単に批判し排除するだけなら、それはとても簡単なことだと思う。


またそれは、個人の中で行われるのは自由だが、

仮にも教育(研修)の中で行われるべきではないだろう。


こんな議論は本当に小学生の時の口げんか以来なかったので、

今日は本当に驚いてしまった。


それでも

こんな研修が必要なくらい日本の企業は切迫した状況にあり、

こんな研修が成り立つくらい知的に退化したのかもしれない。


明日からも仕事頑張ろう。