マウスの脳に操作を加え、別々の二つの記憶を組み合わせて新しい記憶を作り出すことに成功したと、富山大の井ノ口馨教授(分子脳科学)らのチームが2日付の米科学誌セルリポーツ電子版に発表した。
さまざまな記憶を関連付けて活動している人間の脳機能の解明にもつながる成果という。
チームは、脳の神経細胞の働きをレーザー光の照射によって制御できるマウスを作製。丸い箱の形を覚えた神経細胞と、四角い箱の中で電気ショックを与え恐怖を記憶した神経細胞に光を当て、両方の細胞を同時に働かせた。
電気ショックとは無関係の丸い箱に入れると、身をすくめて強い恐怖反応を見せるようになった。