食品・医薬・繊維阪大など、ES細胞で拍動促す“ペースメーカー”組織作製-マウスで成功
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx1020140319aaas.html
掲載日 2014年03月19日
大阪大学大学院工学研究科の明石満教授、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科の
伊藤浩教授らは、マウスのES細胞(胚性幹細胞)から心臓を拍動させるペースメーカー
組織を作製し、マウスで機能させることに成功した。患者由来のiPS細胞(人工多能性幹細胞)
由来の再生組織で機能すれば、徐脈性不整脈の治療で使う心臓ペースメーカーの替わりに
移植でき、拒絶反応などの課題を解決できる。今後、病気のモデルマウスを使った移植実験
を重ねる。
阪大の明石教授、松崎典弥助教、岡山大の伊藤教授、中村一文講師らによる研究成果。
心臓の洞結節部にあり、心臓拍動の刺激を起こすペースメーカー細胞をマウスES細胞から
作製した。これを細胞接着性たんぱく質であるフィブロネクチンとゼラチンの溶液に交互に浸す
交互積層法を9回行い、厚さ10ナノメートルの薄膜を細胞表面に形成。容器に詰めると薄膜
を介し細胞が3次元的につながり組織になった。
厚さ50マイクロメートルで1センチメートル角になった組織を正常なマウスの心臓洞結節に
移植した。マウスの拍動数は通常100程度だが、強心剤投与で200、心拍数を下げる
阻害剤投与で40程度と、正しく機能していることを確かめた。これまでの培養細胞を
注入する方法では生着することなく、通常の培養法では2次元的な細胞増殖しかできなかった。