統合失調症の私を支えてくれる一番の存在が妻です。妻とは、以前の職場である「知的障がい者施設」で知り合いました。妻には当時、同棲している男性がいましたが、「結婚」することはなかったので、私と付き合い始めました。

   妻はやさしくて、人の気持ちや痛みが分かる、とても素晴らしい人であると同時に、笑いの才能もあり、いつも利用者さんと楽しく会話をしていました。とても、明るく誰とでも仲良くなる性格と思われがちですが、自分の中にこれ以上入ってきたら拒否するらラインを、その人を見極めた上でしっかり持っていたので、誰からも一目置かれる存在でした。

   私とは、よく飲みに行き、利用者さんの話などをして意気投合し、付き合うようになりました。付き合ってからわかったことは、非常に人に寄り添い、一つのことを丁寧に行い、利用者さんの両親からも絶対な支持をうけ、とても愛情に満ちているという事です。。その反面、一つのことに集中している時に同時に別の事ができなかったり、自己主張が強く短気な所もありました。

   私がおだやかで、あまり怒らないタイプの人間であり、直感的な性格なので、妻の短気で計算高く、現実的な性格と上手く調和したから、喧嘩も少なく上手くやってこれたと思います。妻には病気のことも話しましたが、初めは、あまり病気に対してのイメージがつかなかったようで、「自分で管理できるんやんな。私どうしていいか分からんで、なんかあったらお母さんに言ったらいいんやんな」と不安そうでしたが、一応受け入れてくれました。
   
   妻はよく笑う人なので、妻といるとこちらまで面白い人間になったような気がしました。また、人に対する考え方や人を見る観察眼なども優れており、私にとっては大変参考になりました。何より一緒にいて楽しいので、今までの辛かったことや悲しかったことが、洗い流されるようでした。
   
   妻は私の良いところを、よく言葉に出して言ってくれていました。例えば、転職を考えているときであれば、「あなたは、誠実で真面目で正直なので、どこに行ってもやっていけるよ」や「あなたの、とても素直で優しい所が大好き、あなたは、幸せの種をまきながら人生を歩いている。そして、きっといつか、歩んできた道の後ろにきれいな花が咲いて、人生を豊かにすると思うよ」。または、私の良い所として、「あなたは人を差別したり偏見の目で見ない。そして人との間に壁を作らず、誰にも嫌な思いをさせない所がすごいと思う」と言ってくれたり、物覚えの悪い自分に劣等感を抱いている時には、「福祉の仕事は苦しい時に求めている手をしっかり握れるかどうか。あなたは手を指し伸ばしてしっかり握れる人だよ」と仕事の価値は、知識や要領だけではないと教えてくれたり、自分の価値観を見いだせなかった時には、「あなたはそこに存在するだけで価値がある。私にとっても子どもにとってもかけがえのない存在って分かって」など、いつも肯定的に励ましてくれたり、褒めてくれていました。

   妻にこのように言ってもらえて、自信にもなり、とても嬉しいです。しかし、本当は「自分で自分を肯定したり、褒めたりできたら」なお良いように思います。嬉しかった妻の言葉は忘れず、これからは自分で自分に自信と勇気をつけていきたいと思います。こうして、お互いのことを知りながら、1年半ほど付き合い、結婚に至りました。

   妻はずっと家庭が欲しかったと言っていました。なかなか子どもができなかったので、不妊治療も行いましたが、効果はありませんでした。。何年かが過ぎ、不妊治療を辞めたら、なんとすぐに妊娠しました。妊娠検査薬で反応が出たときは、二人で大いに喜び合いました。そこから、また子どもという、大きな幸せが舞い込んで来てくれました。

   妻だけとの生活も、これで終わりとなりますが、今までに数々の思い出があるので、少し寂しいですが、子どもがやってきてくれる喜びの方が大きかったです。ただ、私の病気が遺伝するかが、このときは心配でした。「病気と遺伝について」は別の記事に書いていますので、またお時間があれば見てください

   こうして、妻と出会い結婚に至りました。これも、ここには記載できていませんが、トントン拍子に話が進み、不思議な力に導かれているような気がしていますか。良い方向に向かっている時は、トントン拍子に話が進むものですね。話が中々まとまらない時は、強引に物事を曲げてみたり、嘘を付いたりすると、後々後悔する結末になりそうです。何事も最善をつくしたあとは、流れに身をまかせるのが一番いい方法と思います

   最後は読んでいただき、ありがとうございます。心優しいパートナーに出会えれば最高です。みなさんも人間の内面を見ながら、ぜひパートナーを選んでください。そこには、大きな幸せがあります。