私は病気(統合失調症・躁うつ・発達障がい)になるまで自己中心的であり、自身のコンプレックスを隠すために、他者にきつく当たる性格の悪い人間でした。中学3年生からタバコを吸うようになり、バイクにも乗り、一種の不良行為を行っていました。高校生のころにはあまり学校へも行かず、クラブ(夜の)でパラパラを踊る事に熱中しており、その当時は女性に凄くもてていたので、どんどん遊び人になっていきました。学校は寝る場所になっており、テストでは0点を取ったことも有り、卒業できるかできないかの瀬戸際に立たされていました。
高校を辞めたいと母親に言った時に、「高校だけは絶対出ときなさい」と言われました。今にしておもえば、高校をちゃんと卒業したことで、将来の道も大きく広がりました。
そんな時代を経て、自分のコンプレックスを隠すために、女性にも男性にもある一定の距離を取るようになり、自分の素顔をさらけ出す事ができなくなってしまいました。また、自分で他者との間に壁を作り、自分の心が傷つかないように素顔に何枚も仮面をつけ、心を防御していました。
そのくせに、とてもカッコつけであり、クラブでは1000人を前にお立ち台で踊ったことや顔パスでクラブに入れたこともあり、皆から一目置かれる存在でした。女性との付き合いでは、女性が自分のコンプレックスに気付く前に付き合いをやめたりしていたので、その女性の表面的なものしか(顔や身体)見ておらず、内面的なものを見るのが怖く、とても浅い付き合いで終わってしまっていました。ですので、相手の気持ちなど考えず、自分の気持ちや自分を守ることばかり考えていました。
当時の私は、一人の人と良いところも悪いところもさらけ出して、付き合っていくことが怖かったし、何よりも自分のコンプレックスを自身で認められなかったため、その女性を丸ごと愛することも、自分を愛することもできませんでした。こうして、他者にも自分にも心を開けないまま、一種の孤独感をいつも感じていました。
しかし、病気になって私の性格が180度変わりました。女性を外見だけで判断することもなく、自分勝手な振る舞いをして相手を傷つけたり、自分を大きく見せることもなくなりました。病気になって変わったことは、1、自分や他者に感謝ができる。2、日常の日々を当たり前と思わずに暮らすことができる。3、自分や他者に誠実になれる。4、真面目に取り組むことができる。5、素直に人の言うことを聞けるようになるなど、今までとは違った部分に価値を置くようになりました。病気になってから、女性と深い関係になったかとはわずかしかありませんが、誠実に付き合えるようになりました。
病気になる前の私は、人の表面的なことしか知ろうとせず、人の思いやりや優しさに気付くこともできませんでした。しかし、病気になってからは、人の思いやりや優しさを感じることができ、その人を表面や外見だけで見るのではなく、内面に光るキラキラしたその人の良い部分や個性を見るように努めたいと思っています。それは、自分にも内に光る輝くものを持っている存在として認めることができたので、他者に対しても同じように内面の美しさを見たいと思うようになりました。
私はこの病気になって、本当に良かったと思っています。病気にならなければ、いつまでも自分勝手で相手の気持も考えない、最低の人間になっていたと思います。病気になったからこそ最愛の妻にも巡り会い、子宝にも恵まれたと思っています。病気になっていなければ、妻が私を好きにはなってくれていないでしょう。
病気はとても苦しく、辛いこともたくさんありますが、得るものもたくさんあると思います。その得たものを忘れず、人に後ろ指をさされるようなことはせず、堂々と「人生を肯定的に生きていれば」、チャンスや出合い、幸福に巡り会えると思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。あなたに幸せが舞い込んでくることを祈っています。