フィッシュ・オン!


今年の夏は雨ばかり。

8月になってから太陽を見た日があっただろうか…

冷夏というのか、これでは稲の生育も進まないだろうし、野菜の価格高騰も気になる。

ようやく今週から晴れマークが天気予報に出るようになったが、これから少しは夏らしくなればと願う。


そんな陸の状況とは打って変わって、宮城の海は絶好調のようだ。

ここ暫くの釣果情報を見てみると、ヒラメが凄いことになっている。

数も凄いが大きさもスゴイ。

80㎝Overがバタバタ上がっている。

そんな中でも!

漁安丸のホームページに公開されている写真の中に100㎝、メーターOverのヒラメを発見‼︎

若船長の歩夢さんが持っている写真を掲載させてもらうが、まぁ言葉が出ない。

{564AAC19-D57B-4022-9C76-AA70E585C345}


フィッシュ、というよりはアニマルである。

ヒラメ屋さんを自負する大船長の面目躍如。

確か今年はもう一枚メーターOverが漁安丸では上がっているはずだし、直近でも98㎝のヒラメも上がっている。

ヒラメのMonsterを狙いたいなら、漁安丸に予約を入れるべし!

予約はこちら↓

http://www.ryouanmaru.com/bottom.html


さて今回は、と言うより今回も、ひとつテンヤで真鯛を狙う。

前回は8月11日の釣行をお届けしたが、その際にリポートしたザリガニを餌に使ったテンヤ、通称『ザリテン』。

{84190CE3-C90F-481B-BD92-BFE13FE5865D}


冷凍エビと比較して、餌の鈎持ちの良さや海中でのパフォーマンスは優れていると思われるが、一度だけでは偶然ということもあり得る。

そこで2回目の検証実験。

釣りは科学と化学の側面を持つ。

ターゲットの真鯛がどんな餌を好むのか、淡水・海水、陸棲・海棲を問わず試してみる。

そこで再度ザリガニを捕獲し、過保護なほどに保護し、エアポンプを装備して船に持ち込む。


さて検証実験に協力してくれるのはいつもの漁安丸。

大船長が頑張るヒラメ船と、若船長がメインのテンヤ船の二本立てで夏の時期は出船している。

若船長こと歩夢さんのことは好青年・nice guyと前回紹介したが、話し掛けやすい、気さくな人柄なので、釣りに関して分からないことや不安なことは何でも聞いてみるといい。

見ているとお客さんによく声を掛けて、コミュニケーションを取っている。

ドラグの調整やラインの結び方など、不慣れな人はどんどん頼るのがよろし。


朝イチで入ったポイントでは、1投目から反応あり!

底から1mほどのタナを探っていると、コンコンッというアタリが。

すかさずアワセを入れると、竿先に確かな重さと生命反応を感じる。

初めのうちは抵抗をみせたものの、素直に上がってくる。

どうやら本命ではないらしい。が、水面で確認するまでは分からない。

慎重に、丁寧に。リールを巻く。

姿を見せたのは50㎝ほどのヒラメ。

{436ADF54-F20F-44D7-99C4-BD76898753D1}


タモ入れしてもらい、テンヤを外そうとヒラメの口を見ると、そこには餌のザリガニが…‼︎

あの硬い外殻が無惨にも喰い千切られている。

改めて思い知る。ヒラメの歯の鋭さ、その顎の力。

うっかりヒラメの口に指を入れないよう、気をつけよう…

痛い!だけじゃ絶対に済まない。


スタートこそ良かったものの、その後は我慢の時間。

周囲では良型のアイナメや厄介者のシャークが上がっている。

そんな中、バラシっこ倶楽部の会長ことH氏が本命らしき魚をバラしましたと自己申告してくる。

真鯛はファイト中にバラしてしまうと、警戒して群ごと散ってしまうくらいデリケート。

ご本人もバラしてしまった罪の意識に耐えきれず、恐る恐る申告してきたのだろう。

まぁ冗談はさておき、バラしてしまったときは本人が一番ガッカリすることはもちろんだが、周りの同乗者のチャンスも奪ってしまう可能性がある。

くれぐれも、慎重なロッドワークとリーリング、ドラグの調整をお願いしたい。


潮止まりの時間を利用して船は大きく移動。

着いた場所は前回75㎝の真鯛を上げたところと似たような駆け上がりになっているらしい。

ここでも粘り強くザリガニをテンヤにつけて投入。

するとザリガニの頭が喰われたり、アタリが多く出るようになった。

そろそろか…⁇

新しい餌に付け替え、軽くキャストしてテンヤを落とす。

着底してから1mほど持ち上げ、船長の指示通りにフワフワ・ユラユラと漂わせるイメージで誘いをかける。

何度も底を取り直してテンションフォールに入ったその時!

ゴンゴンッと明確なアタリが竿先に出た!

咄嗟にロッドを持っていた左腕を駆りアワセを入れる。

ズシッと手応えを感じると同時に、利き腕の右に持ち替えもう一度アワセを入れる。

左手でリールを巻こうとした瞬間、ラインが引き出されてドラグが心地良く鳴る。

行った、行った!真鯛だ‼︎

すぐ横で見ていた船長がゆっくりやれ、と声を掛けてくれる。

この夏3回目の真鯛とのファイト。

魚が走るときは走らせ、巻けるときはしっかり巻く。

やり取りしているときのドキドキ感は変わらないが、今回はちゃんと楽しめた。

それだけの余裕があった。

上がってきたのは70㎝クラスの真鯛!

{BD6CF9E5-384F-4741-9F63-29BBC011F761}


記録更新こそならなかったが、満足な一枚。

やはりザリガニは真鯛に対して効果覿面らしい。

すぐ隣でも真鯛がヒットし、立て続けに船中で3枚の真鯛が上がる。

にわかに盛り上がるがこの日の真鯛の地合いはこの一瞬のみ。

午後3時まで粘ったが、残念ながら沖上がりの時間となり帰路に就く。


この日の考察としては、ザリガニはやはり冷凍エビと比較しても相対的優位と結論付けても良いと思われる。

これが生身ではなく冷凍ザリガニなどに変わった場合はまた違った結果になるかも知れないが、もし用意できるなら活かした状態でザリガニを持ち込むのが好ましい。


これからも様々な角度からテンヤ真鯛の可能性を探っていきたい。

もし「こんな餌で真鯛釣ってますよ!」と言う情報があれば、どしどしお知らせ願いたい。

そして一緒に真鯛のMonsterを釣り上げましょう!