![イメージ 1](https://stat.ameba.jp/user_images/20190901/00/satoshi-ookura/1e/4e/j/o0800051214564833275.jpg?caw=800)
今回の展示での一番のお気に入りはコレ!ミカエル・アンカー作『ボートを漕ぎ出す漁師たち』(スケーエン美術館蔵)
皆様、お今日は。国立西洋美術館にて5月28日迄開催中の「日本・デンマーク外交関係樹立150周年記念 スケーエン:デンマークの芸術家村」展に行って参りました。その感想です。
潮風が舞う荒野、白い砂浜、どこまでも広がる空と海。バルト海と北海にはさまれたユトランド半島の最北端に位置するスケーエンは、19世紀のデンマークの人々にとって、自国の中の異郷でした。しかし1870年代から、首都コペンハーゲンで活動していた若い画家たち数人がここを訪れ、その広漠とした自然の光景に惹きつけられます。スケーエンの独特の風土は次第に芸術家たちのあいだで関心を呼び、鉄道の駅も港さえもなかった小さな漁村は、19世紀末から20世紀初めにかけて、北欧の国々から画家や詩人、作曲家などが集まる国際的な芸術家村として知られるようになりました。
スケーエンを制作の拠点とした画家たちは、フランスに発祥してヨーロッパ絵画の新しい潮流となっていた自然主義の考え方に立ち、漁師たちの労働、海辺の風景、素朴な村人たちの生活、芸術家とその家族の日常を題材とした作品を描きました。現実そのものの中から自然と人間の本質にかかわる主題を見出した彼らの作品は、当時のデンマークの美術界に「近代の革新」と呼ばれる転換をもたらし、今日もなおみずみずしい魅力を放っています。
デンマークと日本の外交関係樹立150周年を記念して開催される本展は、スケーエン美術館が所蔵する59点の作品により、デンマークの近代美術を代表するスケーエン派の絵画を紹介します。
![イメージ 2](https://stat.ameba.jp/user_images/20190901/00/satoshi-ookura/05/d5/j/o0800071714564833297.jpg?caw=800)
唯一公式サイトで紹介されている作品 ペーダー・セヴェリン・クロヤー作『ばら』(スケーエン美術館蔵)
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ペーダー・セヴェリン・クロヤー作『クリストファー邸の前で、スケーエンの真夏の夕べ』(スケーエン美術館蔵)
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ペーダー・セヴェリン・クロヤー作『スケーエンの南海岸で漁網を引く漁師たち』(スケーエン美術館蔵)
今回嬉しいのはこの59点が常設展示内にあるために430円で観れてしまうことですが、残念なのは写真撮影不可なのは仕方ないとしても目録が無かったことなのです。図録は販売しているので欲しい方は其方でどうぞなのでしょうが、目録があれば鉛筆で丸を付けるだけなので今からでも遅くないのでHP上に出品目録をPDFファイルでダウンロード出来るようにして欲しいものです。
![イメージ 5](https://stat.ameba.jp/user_images/20190901/00/satoshi-ookura/3c/bc/j/o0800064114564833360.jpg?caw=800)
ミカエル・アンカー作『奴は岬を回れるだろうか?』(スケーエン美術館蔵)
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ミカエル・アンカー作『少女』(スケーエン美術館蔵)
![イメージ 7](https://stat.ameba.jp/user_images/20190901/00/satoshi-ookura/fd/36/j/o0605080014564833395.jpg?caw=800)
ミヒャエル・アンカーの奥方も画家でした アンナ・アンカー作『明かりのついたランプの前の若い娘』(スケーエン美術館蔵)
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マリー・クロヤー作『縫い物をする少女のいる室内』(スケーエン美術館蔵)
![イメージ 9](https://stat.ameba.jp/user_images/20190901/00/satoshi-ookura/0a/1f/j/o0800059914564833431.jpg?caw=800)
![イメージ 10](https://stat.ameba.jp/user_images/20190901/00/satoshi-ookura/2f/bc/j/o0840052714564833453.jpg?caw=800)
不満ばかりになってしまいましたが、作品そのものは非常に肌に合うんです。会場内の地図を見てビックリしたのは本当に此処が北の果てでしてミカエル・アンカーの『ボートを漕ぎ出す漁師たち』に描かれた絵からも伺い知れるように肌寒い寒風吹きすさぶ港町と思いきや、南仏を思わせるようなペーダー・セヴェリン・クロヤーの『ばら』みたいな作品もあって一筋縄では行かないのであります。
まずこの機会を逃すと二度と観る機会の無い作品揃いですので2月28日から同館で開催される「シャセリオー展」と併せて観るのも良いのかも知れません。