金曜日の夜22時。丸の内のオフィスビルの明かりが、ポツポツと消えていく。
かつての僕は、この時間になると、文字通り「死体」のようになっていました。
デスクにしがみつき、濁った目でPCの画面を眺め、頭の中はただ『早く帰って眠りたい』それだけ。週末は泥のように眠って終わり。
人生って、こういう引き換えでしかお金を稼げないものだと思っていました。
でも、僕の周りには不思議な奴らがいたんです。
外資系で僕の何倍も成果を出しているのに、夜遅くまで楽しそうに自分のプロジェクトを動かしていたり、週末も朝からアクティブに趣味を楽しんでいたりする。
「あいつらはタフだから。生まれつきの化け物なんだ」
そう割り切ることで、僕は自分の限界から目を背けていました。
そんな僕の諦めを、静かに、でも容赦なく壊したのが、あの28通のメッセージでした。スマホの画面に浮かび上がったのは、こんな言葉です。
「あなたが疲れているのは、働きすぎのせいじゃない。脳の燃費が悪すぎて、何もしていないのにエネルギーを垂れ流しているだけだ」
耳が痛かった。でも、どこか救われた気がしたんです。
だって、僕の根性が足りないわけじゃなく、ただの「燃費のバグ」だっていうんだから。
僕は、あの無料のメッセージを毎晩貪るように読むことに、自分の時間を投資しました。
そこに書かれていたのは、精神論じゃない。脳というエンジンの、あまりに物理的なメンテナンス方法でした。
それを始めてから、僕の日常は奇妙なほど静かに変わり始めました。
今、夜の22時。
ハードな海外会議を終えたばかりなのに、僕の頭は驚くほどクリアです。
疲労感がない。
むしろ、ここから自分の大好きな勉強やプロジェクトに没頭する時間が始まることに、ワクワクしている。
24時間という限られた命の枠が、以前の2倍にも3倍にも広がったような感覚です。
もちろん、毎日を「仕事だけで手一杯」と受け入れて生きるのも、悪くないと思います。
それが普通だし、誰も責めない。
でもね、もしその疲れが、ただのOSのバグだとしたら?
ただ読むだけで学べる言葉に少しの時間を割いて、動いてみた人だけが、この「24時間を100%使い倒す」っていう新しい景色の住人になっているのも、また事実なんです。
僕は、自分の人生を買い戻せて、本当によかった。
暗い部屋で一人、そう噛み締めています。