今を去ること半世紀前のことです、父が奮発してクラシックギターを買ってくれました。

当時10万円だったのを覚えています。私からしたら凄く高価なギターでした。私が部活でクラシックギターを始めたのを知って入学祝いを兼ねてプレゼントしてくれたものです。

 

数年間は一生懸命練習しました、爪もしっかり研いで・・・

その後社会人になり結婚、出産、子育てと続きそのクラシックギターはハードケースの中で眠ったままでした。

 

私が小学校の頃父に買ってもらったアップライトピアノは、輝くばかりにメインテナンスされて、私が去年グランドピアノを買った際に息子一家に引き取られていきました。

 

そして今度はギターのことが気になり始めたのでした。

引き取り人は娘に決まりました。娘は中学校時代の部活でこのギターを使っていたことがあるからです。

久しぶりにハードケースを開けてみました。ピアノには子供時代の思い出が詰まっていましたが、このギターには青春時代の思い出が詰まっていました。

きれいに磨いて娘に渡すつもりでしたが、開けてみると表板にヒビが入っています!

 

こういうギターだったらどうせ価値も低いので譲らずに買い取りしてもらって処分した方が良いのかも・・・

情けない思いで、楽器店に持ち込んでみました。

ギターに詳しい店員さんが言うには,「保存状態が良いしまあそのヒビは広がらないかもしれないし、そのまま使うのも一つの手です」とのこと。

「良い音が出ますね、最初使われた弾き手が良かったのだと思います」とも言って下さいました。

それでも娘に渡すためにできるだけ補強してコンディションを良くしたいとお願いしましたら、3万円くらいかかるかもしれないと言われました、オッケーです!!

 

そして私の壊れた思い出ギターは入院しました。

でもきっと元気に帰って来ると信じて今から退院して再会できるのを娘と共に楽しみにしています。