行ったことありませんが、行ったらどうなるか想像してみました。

 

 まずは男性チェック。

 

 あれよりはまだましか、ってんで、自分よりも下を見つけ出して安心する。

 

(ちっ、爽やかなイケメンがいやがる)

 

 こんなところで漁ってないで、もっと行くとこあるだろう、社会の迷惑なんだよっ、と舌打ちする。

 

(お、あのおっさん、カッコいいなぁ)

 

 勘違いしてはいけない。私はイケオジは嫌いではない。むしろ、好きだ。彼に寄って来た女性が余ったら、こっちに回して下さいと念じておく。

 

 

 今日のパーティーは女性のテーブルを男性が回るスタイルだ。

 

 男のメンツは誰かと思ったら、まさかの二人だった。イケメンとイケオジに挟まれて、絶望的な気持ちでテーブルに着く。

 

 閉会までの時間、地獄決定だ。

 

 だが、最初の女性たちは大当たりだった。どうしてここにいるの? てぐらいの顔ぶれだ。

 

 決まっている。こんな美人たちがここに来るのは、単なる暇つぶしか、ブログのネタ探ししかない。

 

 そう思って、さとうすです、と自己紹介してみる。

 

 きょとん顔されて、大スベリしてしまった。そのまま、20分間ひとことも話せず、次のテーブルへと移動する。

 

 イケメンが、ご気分でも悪いのですか、と本当に心配そうに声をかけてくる。

 

 半分はお前のせいだよ、と言うのをこらえて、大丈夫です、と返しておく。

 

 次のテーブルはおばちゃん軍団が控えていた。イケメン、イケオジが気を利かせて、私にも話を振ってくる。

 

 だが、さっきのテーブルならまだしも、このテーブルではモチベーションがあがらない。

 

 そうなのだ。俺は分不相応な男だった。

 

 美人には緊張して話せず、そうでない人にはやる気が出なくて話さず、俺はいったい何しに来たのかと自問自答する。

 

 そうだ、尊師のおっしゃっていた貢いでいましたアピールをすればいい。でも、どうせするなら、さっきのテーブルがよかった……

 

 気づくのが遅すぎた。第一面からラスボスだなんて、いつだってツキがないんだよ、俺は。

 

 話す気もしないおばちゃんたち相手にそもそも貢ぐもんか、と分不相応節を心の中でぶちかましているうちに、イケメンもイケオジも、もちろん女性たちも話しかけてこなくなった。

 

 そんなこんなで、すっかりやさぐれてしまっていると、最後に着いたテーブルで、優しい感じの女性が、気を使って私に話しかけてきてくれた。

 

 つづく

 

 って、こんな妄想話、続ける価値があるのでしょうか?