塾講師1年目の皆さん、こんばんは。
いつもありがとうございます。

春ですね。

ということは、塾講師1年目だった先生の多くは
塾講師2年目を迎えるということかもしれませんね。

大手学習塾あるいは個別指導塾の多くでは
その主力となるのは学生アルバイト講師の先生です。
合格実績が素晴らしい大手塾はそんなことない、と
信じたい保護者の方もいるかもしれません。

月に10万を超える塾代を払えるのであれば
そういったプロ講師だけの塾が選択肢に上がるかも
しれませんが、月5~6万前後の受験塾や
安さや通いやすさをうたっている個別指導塾では
きちんと利益を出し続けようと思えば
人件費という最も高いコストを削ろうとします。
そうすると自然に、アルバイトやパートの先生で
時間割を運営するしかありません。
もしくは、全部塾長先生が一人で頑張るか…。

ですから、ほとんどの塾では
この「春」というタイミングは
人手を確保することが何よりも重要なときなのです。

だって、
もっとも経験年数の長かった(といっても3~4年)
4年生だった学生講師は“卒業”しましたし、
その次に頼りになる3年生たちは、
インターンシップや、資格取得のための勉強など
先生自身の将来がかかる就職活動が早くも始まります。

研究室やゼミにおける実験や発表のための研究など
本職である学業が忙しくなりますし、
教員免許取得を目指す学生たちは、教育実習へ
向けた準備が始まるなどして
アルバイトのシフトを減らすようになります。

サークル活動などをしていれば、
3年生は体育大会やコンテスト、コンサートなど
様々な活動の“集大成”の年でもあるため
練習も増えますし、合宿など泊まり込みの企画
などもあって大変です。

まあ、その分お金も必要になるので
完全にアルバイトをしなくなるわけではありませんが
シフトを1日減らしたり、勤務時間を短くするなど
塾としては戦力減にはなってきます。

では、戦力の補強をどうするか。

新1年生をいち早く採用し、OJT研修という名の
“促成栽培”をしながら時間割の中に投入する。
これしかないのです。

しかし、この4月は、
新しい大学生にとっては人生初の“履修登録”や
サークル選び、友人作り、そして何よりも
上京してきて日が浅い不慣れな一人暮らしで
疲れ切っていて、アルバイト探しはまだ…。

ということは

そう、
新2年生の皆さんが頼みの綱なのです。

教え方は下手でもいい。
何なら教えなくてもいい。
できるだけたくさんシフトに入って欲しい。

文系学生ならたくさん働いてくれ。
英語や国語はもう足りているし、社会なんて
個別指導で習う子はほとんどいないから、
マニュアル通り数学の授業をやってくれ。

理系学生は1日でもいいから
夕方早めの時間から塾に来て欲しい。
中学受験の算数や理科は、文系学生には
ちょっと荷が重いんだよね…。

保護者のクレームは教室長や塾長が何とかする。
とにかく夕方から塾に来て生徒の相手をしてくれ…。

まだ未成年の先生ばかりで飲みには連れていけない
けれどメシならおごるぜぇ…。

こんな感じの教室運営をせざるを得ない教室が
大手の塾でも、また有名な個別指導塾チェーンでも
「春」はあちらこちらにある…はず。

これを読んでいるのが「保護者」ならば
お子さまの担当が塾長や教室長などであれば
本当に本当にラッキーです。
絶対に手放さないよう、がっちりと掴んで
決して離さないようにしましょう。

ま、人手不足は逼迫しているかもしれませんが
「長」が直接担当してくれるのであれば
理由はさておき、“大切にされている”顧客
の一人なのだと思います。

また、
これを見ている「塾講師2年目」の講師のあなた。

この機会に“昇給”を狙って
塾長や教室長にたくさん恩を売っておきましょう。
ちょっと教える自信のない教科でも、勇気を
出して頑張ってみましょう。
苦手教科の方が実は教えるのが上手だったりも
します。仕事の幅も広がりますし、誰かに
頼りにされる経験は、しておいて損はありません。

そして、
万が一苦手な教科の授業をすることになって
閉まった場合に、ぜひ思い出してほしいのが

教科の内容を上手く教えるのではなく、
その教科を勉強することの面白さをアツく語れ

ということです。

大丈夫です。
なんだかんだ言っても、講師2年目であるあなたは
生徒から見れば人生の先輩であり、経験者であり、
良き相談相手です。

何とかなります。
後輩講師が現場に入る6月頃まで踏ん張りましょう。

塾講師2年目の皆さん、頼んだよ!