塾講師1年目の皆さん、こんばんは。
いつもありがとうございます。

春ですね。

だんだんと気候は過ごしやすくなり、

新しい環境、新しいステージ、新しい世界。

何かが芽生え、始まるイメージ。

ワクワクしますね。

 

学校は、卒業式シーズン。

そして修了式、春休み。

 

いろいろなシーンで

おめでとうございます、が

ありがとうございました、が

飛び交います。

 

春休みといえば、

塾屋にとっては春期講習会です。

季節講習、春の陣。

 

さあ始まるよ、恐怖の春期講習。

 

学生アルバイト講師が主力の個別指導塾や個人塾、

パート講師が主力の個別指導塾も、

そこの室長先生や塾長先生は、恐怖に打ち震えております。

 

卒業、ということは

学生アルバイト講師が大量に“卒業”するのです。

それも仕事のできるベテラン勢が一斉に時間割から消える…。

 

補充すればいいじゃないか…と思うなかれ。

新しく大学生になる新1年生は、春休みはまだ高校生。

もしくは上京してきたばかりでバイト探しはまだです。

 

講師の大量卒業×新戦力補充なし。

 

主婦などのパート講師も、

お子さまの新生活準備や学校行事などで多忙になり、

「あまりシフトに入れなくて…」となります。

 

また現役バリバリの学生講師たちも、この春休みは

仲良しのお友達と一緒に思い出作りに旅行へGo!

 

新4年生は就職活動が始まっているため、説明会やら

選考、面接などが忙しくてバイトどころではない。

 

特に夕方以降の遅い時間、

生徒はたくさんいるのに、先生がスカスカ…という

最も恐ろしい時間割状況になるのです。

 

個別指導の場合、先生1人に生徒1人、または2人。

明○義塾さんでも1対3。それ以上になったら“個別”とは

なかなか言えない状況です。

 

普段授業に入らない室長先生や塾長先生も

時間割のコマを埋めるために頑張ります…が、

アルバイト講師が二人抜けた時間帯を室長先生一人で見る、

となると、先生1人に生徒が4人~5人の状態に。

 

圧倒的に人手不足になる、春の個別指導。

授業をやらないわけにはいかないから、形だけでも

授業を組むのですが、生徒の質問に対応していると

他の生徒の状況が見えなくなる…。

 

同じ学年で、同じ科目を勉強する生徒がいれば

その数人をセットにして同じ単元のページを開かせて

「ハイ、解いて!」で問題演習をさせたり…。

 

一人で勉強できない子にかかりっきりになると、

一人で勉強できる子が“放置”されている状態になります。

本来、もっと伸ばしてあげられるはずの生徒を放置せざるを

得ない状況になることもないとは言えず…。

そもそも一人で勉強できないから個別指導塾に来ているわけで。


そして、もちろん新入塾生の確保も大事なミッションで。

体験生や新入塾生がいる場合には、

そのコマに注力しないわけにはいきません。


苦しい運営をせざるを得なくなるのが春の個別指導塾。

できるだけ事前に時間割を調整して、

曜日や時間を変えてもらったりしながら無理の少ない運営を

目指すのですが、こんなときに限って

 

「用事ができたので、別に日に振替をお願いしたい」

「この間の欠席した分の振替を春休みに入れたい」

「新学年、受験生になるので授業コマを増やしたい」

「○○先生との相性が良くないので、変えて欲しい」

「体験入学できるとチラシで見て…」

 

台所事情が苦しいときにかぎって、

お客様からの要望が多数来たりする。

 

そして本部や上司からの

「生徒数はどこまで増やせる?」

「売上確保のためにはコマ数をいくつに?」

「品質は落としてはいけません」

さまざまな要求も…。

 

もう、叫ぶしかない。

 

トドメを指してくるのが、

少ない戦力である、動ける講師からの、深夜のLINE。

「ちょっと熱があって…」

「コロナにかかってしまいました」

などなどの体調不良による、欠席欠勤。

 

先生1に生徒2名までの個別指導と言っていますが、

「ええい、こうなったら1対8でもやってやるぜぇ~っ⁉」

(やってはいけません…)

 

先生の皆さん。

一日でも多く、一コマでも多くシフトに入ってください、ね。

指導科目についても、わがままはほどほどに。

大学生なんだから、小中学生くらいは全教科担当して、ね。

英語しか教えられません、とか意味わからん。

 

生徒の皆さん。

気軽に休んで振替を希望したりしないで、ね。

 

保護者の皆さん。

新戦力である新大学1年生の講師は5月から順次投入されます。

(ついこの間まで高校生だったお兄さん、お姉さんですが)

それまでは、様々な要求をしても“無い袖は振れない”状況です。

ご了承ください。

 

女性講師が良いとか、理系の先生が良いとか、ベテランが良いとか。

夕方の早めの時間のコマが良いとか、何曜日が希望だとか。

わからないところがあるから質問を聞いて欲しいとか…とか、とか。

 

塾が対応してくれない、のではなく、できないのです。

少しでも良い状態を実現するべく、日夜工夫し努力し、

それこそ最善を尽くしています、おそらく。

でも、ごめんなさい、今は、おそらく無理です。

 

どうしても、というならば受講料を上げるしかありません。

ちょっと高いですが確実にプロ講師を確保できる個別塾もあります。

「安くておいしいお店」にはどうしたって限界があります。

 

春よ、早く過ぎてくれ…。

 

全国の個別指導塾の先生、頑張ってください。