心霊スポットに行く奈落家 #5 トンネルの女性たち | 同人的日常

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奈落家のある暮らし

シリーズ:【奈落家】本当にあった怖い話

■キャプション
トンネルの奥からたくさんの女性の声が…

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■まえがき

いつも読んでいただき、ありがとうございます。

※ 奈落家のいつもの設定確認

・設定は戦国時代なのに、なぜか現代の要素が入る。
(今回は車[奈落の愛車ひとみちゃん]で心霊スポットのトンネルまで来ています。)

・奈落家の服装は、原作通り。

・奈落さんと分身たち皆、生存していて
人見城に一緒に住んでいる設定です。

ストーリーのジャンル:ホラー

※ この話は、出てくる登場人物は奈落家ですが、
内容は筆者とその友人たちの実体験です。
作中に出て来る幽霊(?)とも本当に出会っています。
苦手な方はここで閲覧をお控えください。

今回のお話のモデルとなった実際に行った心霊スポット
茨城県 月居トンネル

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神楽「ここが例のトンネルか」

夜。公務で外出した帰りに
人見領にある心霊スポットの、あるトンネルに立ち寄った
神楽、神無、白夜の人見家姉弟の三人。

入口に、拝借してここまで来た奈落の愛車ひとみちゃんを置いて
懐中電灯を点けてトンネルを進む。

季節は初冬。トンネルの中は冷たい風がヒューっと吹き荒ぶ。
三人でトンネルを抜けて出たが、

その時は特に何も起こらなかった。

そして出た先を林を少し探索した後、

再び元来た入り口へとトンネルを引き返す。

ざわざわ…ざわざわ…

神楽「おい、なんか聞こえねえか?」

神無「…静かに!」
珍しく神無が素早く短く指示する。

白夜「女性の声だぜ?」
恐ろしげに小声でしゃべる白夜。

元来た入口の方から
一人や二人でも、三~四人でも五~六人でもない、
たくさんの妙齢の女性たちが明るくぺちゃくちゃしゃべりながら
こちらに迫って来る音がする。
懐中電灯を持っているような光は一切無い。

神無「裏からも…」

一度出て入った出口、後ろの方からも

女性たちがぺちゃくちゃしゃべりながら迫って来る音がする。

白夜「挟み撃ちか、どうする?」

神楽「進むしかねえだろ」

止むを得ず、そのまま三人は進行方向の、
前の女性たちの声がする方向へと少し早足で進んだ。

そしてそのまま進むと
"声"に追いつくことも無く、追いつかれることも無く、
そのまま何かが起こることは無く、
元来た入口を出ると一切の女声は止んだ。

そして度胸の座った神楽ですらこれはヤバイだろうと、
トンネルを再度抜けた三人は車に乗って
そのトンネルを一目散に去った。



後日。

実は車を降りてからトンネル内を行き来する際、
白夜が奈落から借りた高性能ビデオカメラで
その映像を録画・録音していた。

それを見返してみると、
映像にはやはり特に何も映っていなかった。

しかし、あれほど響いていた前と後ろからの
女性たちの声も全く一切入っていなかった。

おわり


■あとがき
このお話はすべて実話です。
目で実際見えている訳ではないのですが、
音的には前後からたくさんの女声が聞こえて来て
すごく怖かったです。
そしてトンネルの出口(元来た入口)を出ると
スーッと一切の女声は止むんです。
心霊ドラマとかでよくあるシチュエーションって
ほんとにあるんだなと思いました!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ほんとに終わりです。