攻撃する側の歴史的背景とメンツが、如何にタイトロープ的選択を可能にするか。とても良く書けている記事だと感じたのでご紹介。

 

 

 しかし、その裏には、更なるタイトロープが背景として忽然と姿を現している。地政学的な問題である。ウクライナに侵攻したロシアは、変わらず南下したい。が、紛争が長引くにつけ国内と経済情勢が独裁者の思惑に多大なるストレスを加えることになる。その大きなる打開策の一つとして、小国ジョージアとアゼルバイジャン、アルメニアを挟んだイランが在る。カスピ海を見れば繫がっているに等しい。そしてジョージアの縁がロシアと深ければ、アゼルバイジャンは信仰と政治的背景から両国に縁深く、アルメニアはアゼルバイジャンとの武力紛争に敗れロシアに最後通告を出したばかりだが、ようは頼みの綱がロシアであるだけだ。

 


 イスラエルにアメリカが絡む。欧米も絡む。紛争が今後急速に拡大すればするほど、対立の2極化と巨大化を防ぐ要素がなくなる。
 さて、その先は。言わずもがなであろう。
 イスラエルの次なる報復が加速装置だ。

 そして抑止は極めて困難な状況になっている。困ったことに、もう、始まってしまっているからだ。
 最後の抑止手段はなにか。
 それをどちらかの勝利に求めると、恐ろしい手段が待っているのたが。

 自然は起きた事象に反応という形で素直に返すだけ。温暖化も資源の枯渇も、全ては人間という種のアナロジー。さて、言語野の局在という遺伝的変異により、意識が発現された人という酒。引き換えに得た大規模な同種殺戮という稀に見る特異な能力を、この世で唯一獲得した種の本領が発揮されるか。
 今まさに、3度目の淵に立っている。

 
 
 自然はかくも優しく美しい。
 豊潤な海産物資源に恵まれた島国日本はしかし、慢性平和ボケという疾病に苛まれているが。