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大和屋さんは、食事が大変充実しておりました。運転手でなければ、生、いってましたよ。
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コーヒーもいただき、すっかりお酒も抜けたところで、まずは、昨夜夜神楽を堪能した高千穂神社を詣でることに。
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のっけから、夜には気付かなかった、天をつく巨樹たちがお出迎え。
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特に夫婦杉が名高く、手を繋いで3周周ると、ご利益があるとか。
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本殿は、さらに巨樹たちに取り囲まれた、静謐な空間に鎮座しておりました。
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こちらが、願掛けのご本尊、夫婦の巨樹。
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ことのほか、夫婦者たちが、多くいらっしゃいました。がしかし、そこ、かしこに見事な巨樹が林立し、
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秩父杉と狛犬。植樹されたこちらも見事なる巨樹。
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この幹の見事さ。奥方様が小さく見えます。
さて、高千穂の地政学的な立地を見ますと、丁度古事記、そして日本書紀における神話の舞台構成としては、最適なロケーションであったことは、想像に難くありません。日本の火山史においても、稀有な阿蘇山のカルデラ噴火は4回を数え、地質学的エビデンスによってその4回目は約9万年前であることが明らかにされております。そして現在、気象庁が発表している有史以降の阿蘇山噴火記録を見ると、古事記が書かれたとされる712年、日本書紀が書かれたとされる720年の30~50年前に、カルデラ噴火に匹敵する噴火が起きたという記録は、残念ながらありません。553年に噴火?という記載。782年から805年には火山活動?そして前者の活動経過・被害状況等は空欄。後者は詳細不明と記されているのみ。けれども、あらゆる台地の恵みをもたらす太陽光が、皆既日蝕なみにその姿を隠し、神々が智慧を出し合い方策を振り絞って太陽光~天照大神を引きずり出すさまを想起させ、伝承として書き記させる出来事があるとするならば、それは、阿蘇の大噴火においてないと、わたくしは確信するのであります。
調べてみると高千穂の夜神楽の、その半数は神面を被らず、わかりやすい体現でのプロットの伝承に趣をおいているのも、災いを克服して生き続けるための智慧の伝承のためにほか、ならないでしょう。アフリカの大地に生きる民も、日蝕を神の怒りと捉えた。赤道から遠い日本国に皆既日食はほぼないに等しい。やはり、巨大噴火による生命の源の喪失の懸念…、阿蘇の大規模噴火しか、ないではありませんか。
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さてさて、今回の旅のシグニチャーディッシュはいくつかあるわけですが、その一つにこの日向かった、荒立神社、そしてくしふる神社がありますので、早速ご案内致しましょう。
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荒立神社の由来でありますが、高千穂観光協会によると
「瓊々杵尊(ににぎのみこと)が天照大神の命を受けてこの国に降臨される途中で天孫一行を道案内をされた猿田彦命(さるたひこのみこと)と天鈿女命(あめのうずめのみこと)が結婚して住まわれた地と伝えられ、切り出したばかりの荒木を利用して急いで宮居を造ったため、荒立宮と名付けられたといわれています」
とのこと。
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縁結びの縁も、歴史的神話に基づいた、いわば筋金入り。この由緒ある神社も、デコレイトにどことなくファンキーさが漂います。ここでも、わたくしめは、当時の状況に想いを馳せてしまいます。縁結びの必要性~これは今のような少子化で低婚姻率の時代に生きる我々からは想像を絶するような、子孫繁栄の難しさをもたらす環境因子があって、我が子も今と比して比べ物にならぬほど、育ちにくく死にやすい時代背景にあって、仲睦まじく子孫を残し末広がりに縁を広げるという夢のような繁栄を、少しでもあやかるため、神話に祈りと願いを強く強く込め、したためたのでありましょう。いわば、本気の、縁結びであったことでは、ありますまいか。
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そして神社を建立し、断層を巨樹で覆い、災いを封印する。神社の奥を、わたくしめはいつも見ます。神社は本宮の奥が、最も美しい。それは空気の静謐さと、樹々のたおやかなる様、そして結界ともいうべき、オゾンたちの噴霧がもたらす浄化作用にほか、ありません。
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これ、ばんぎ(板木)、これがかしこにあり、7回木槌で打ちます。そのばんぎの音色がまた、千変万化。
「夫婦円満」「縁結び」「芸事上達」今では想像できないほどの、本気、でありますよ。その願掛けの舞台の仕掛けも、稚拙でなく、良く出来ていると痛感しました。712年〜720年は、縁結びも、超本気です。
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高千穂神社詣でのラスト、神降臨の地、槵觸(くしふる)神社に参りました。神話には久士布流多気と表記された舞台です。
こちらは、圧倒的に、図抜けた結界系。比肩するとするならば、小布施は浄光寺 薬師堂か、上諏訪の諏訪大社上社本宮裏か。
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高千穂峡には数多の人が群れておりましたが、不思議にこちらは人もおらず、静寂につつまれ、階段を上がると結界に取り込まれ、空気が変わる様を体感しながら凛と登っていきます。
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見えてまいりました。本宮とその後ろの鎮座する神々しい樹々の山。
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う~ん、空気が違うのはなぜでしょうかね。
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身も心も洗われる…とは正にこのこと。
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神が降り立った山宮。趣深く、異なる時間軸を感じさせられます。
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そして、こちらも巨樹、巨樹、巨樹。
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特に説明もありませんが、祭られているものの重みがひしひしと見受けられ、
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重奏かつ重厚な趣き。
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そして、鎮守の裏山も、その樹々も、
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こちら、国宝級の造形物にしか見えないのですが、自然のなせる業は敵いませんです。
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さあ、俗世にもどりましょうか。
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道すがら、神楽酒造さんにデポ。樽仕込みの焼酎をゲット。
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さあさあ、残すは、本物のやんごとなきデミグラスソースを振る舞う名店のみ。
つづく