(高千穂神社:夜神楽の舞)
 
 プレートがぶつかり合い、荒ぶる中央構造線を治める数多の神社たち〜鹿島、氷川、香取、成田、諏訪、豊川、春日、伊勢〜〜。
 さて、卒業旅行の目的地を、その中央構造線の、南端にロックオン。
 中央構造線にあって、南の突端に位置する高千穂は、古事記、日本書紀の舞台でもあり、くしふる神社、荒立神社、高千穂神社など、実に500の神社があったとされている神話の地。
 天照大神の命を受けた、お孫さんにあたる瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が降り立った、初降臨の高千穂〜日本書紀に於いては高千穂のくじふるのたけ、古事記に於いては、筑紫の日向の高千穂の久士布流多気。
 諸説ありますが、一説のくしふる神社。天照大神が隠れた天安河原。そして、天孫降臨の際案内をしたとされる猿田彦命と天鈿女命が結婚して住んだ荒立神社。さらには、天孫降臨の際、天界から水種を移して創ったとされる真名井から湧き出る水が滝を創ったとされる高千穂峡真名井の滝。
「卒業にあたり、何処か行きたい所を述べよ」
と奥方様からありがたき天の声が降ってきた時、わたくしは、この神話発祥の地への旅をネダッたのでございますよ。
 そして、わたくしの仮説。何故この地にて、神話が産まれたのか。この目で確かめる旅でもありまする。
 
 という訳で、虹の橋を渡った愛娘みゃーちゃん(猫様)を肩に乗せ、神話の舞台、高千穂へ、イザ、詣ります。
 
 

 
南武線で川崎にて京急に乗り換えると、直行。ちかいですな。
 
 
日曜日の国内線早朝は、このぐらいの混みようでしたよ。
 
 
雨の羽田。飛行機は満席。しかし、熊本空港へのフライトは、飛び立って、落ち着いてから、うつらうつらしていると、飲み物の配膳が始まり。
 
 
ビーフのコンソメに舌鼓を打っているとすぐに着陸態勢に。
 
 
熊本もあいにくの雨。
ニッポンレンタカーに送迎バスで移動すると、予約した車がないとのことで、金額変更なしにクラウンのハイブリッド車があてがわれ、まあ、快適な移動でした。パワーと広さに余裕があると、ストレスレス。
 
 
自分的な仮説、天照大御神がお隠れになられてたのは、阿蘇山大噴火の火山灰噴出による日照陰りの暗喩、それを確かめたくて高森経由にしましたが、あいにくの雲で阿蘇山は拝めず。日本書紀は712年、古事記は720年に脱稿とされ、阿蘇山の有史以降の活動記録をみると、

 

 

 
 ですから、あくまでも、個人的な仮説ね。
さて、空港から車を走らせること、小一時間。
 
 
腹の虫がグウとなったころ、到着したお店はコチラ。
 

 

 

お目当ては郷土料理、だご汁。汁物が大好物なわたくし、どのような汁が出てくるのかとウキウキ。食べ放題の漬物をいただきながら、到着を首を伸ばして待ちます。

 
 
 
お~、豪勢ですな。これは、ビールがあうだろうねえと、だご汁に舌鼓。何故か、関東のすいとんに酷似。
それを奥方様につげると、

「だご汁は、高森ではだんご汁。関東ではすいとんという」

と諭され~~。

チーンとならずにいたのは、その食感、はらもち、そして、出汁の美味さ。

 
 
↑は奥方様のだいこんや定食
↓は爺の、地鶏だんご汁定食
 
 
花冷えの中、身体の芯からホカホカになり、シグニチャーディッシュのだいこんサラダも美味。すっかり腹が落ち着きました。
目指すは、第一の目的地、天岩戸神社。
レッツ・ゴー。
途中、峠を越えますが、霧!いや~、見えませんなと思ったころ、峠を越え標高が下がるに従って視界も広がり、高千穂に侵入。
天岩戸神社の駐車場に入った頃には、雨も上がり、神社詣でのグッドタイミング也。
 
 
巨大な木の鳥居。
 

 

 

 
 
 
奥に進み、渓流が顔を出します。まだ、川底は遠く下に見え、
 
 
コンクリートの鳥居で再び一礼。
こちらの奥にある、天岩戸神社へ進む参道ですな。
 
 
そして、神話にも出ていらっしゃる、長鳴鶏が早速出現。
 
 
さあ、天岩戸神社。柏手を打ち、詣での報告を行い、さらに奥に歩を進めます。
 
 
つづら折りの小道を降りていくと、先ほど遥か下に見えた河原へ。
↓コチラの橋を渡り、谷底の川へ降りていき、川に沿った狭い道を進むと、
 
 
賽の河原の如く、山における道しるべ、ケルンの如く、石積があまた出現。
 
 
対岸にも見えてきて、氏子さんが管理しているのですかね。
 
 
キレイなバランスに思わずパチリと。
 
 
そうして見えて参りました、天照大御神がお隠れになられたご神体、天岩戸と呼ばれる洞窟であります。
 
 
天照大神が隠れられ世は漆黒の闇に包まれる。
 
 
どうやって採掘したのか、見る者を圧倒する、巨大な洞窟を祠であります。
 
 
洞窟のまわりには、数多の石積。
 
 
舞台の様でありますが、
 
 
河原では、八百萬の神々が集まり対策を相談した天安河原。
 
 
確かに神が降臨するには相応しい神々しさ。自然語りですな。
 
 
奥方様と爺もパチリ。
 
 
どこかに神さんは、映り込んでいらっしゃるのでしょうか。長鳴鶏の目論見は失敗に終わり、神楽の舞に神話は続き、開いた岩戸から思兼神(おもいかねのかみ)が怪力をもって天照大御神様を引きずり出す訳であります。
 
 
実際の天岩戸は東本宮の奥、七本杉の先にあるとのことで、東本宮にも参ってまいりましょうか。
 
 
さて、東本宮でありますが打って変わって、参拝の方々はおらず、静謐な空間が開かれておりました。
まずは木製の鳥居。
 
 
そして、コンクリートの鳥居の先には、階段が結界の中を進みます。
 
 
神社にはやはり、見事な巨樹が並び、
 
 
再度出現した木の鳥居の奥に東本宮は鎮座。
 
 
本宮の舞台は静謐そのもの。
 
 
活断層のパワーを抑えるにふさわしい構図となっております。
 
 
この静けさ、見事也。
 
 
さて、汗もかき、しっかり歩いた後は、温泉に飛び込みたくなりますな。
 
 
となれば、地元の天岩戸の湯へ、イザであります。
 


桜まつりのイベントを尻目に、ドボンへ。

 

 

つづく